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☆660. ビジネスホテル・ペインティング・ミュージアム (美術館の階段)

1ビジネスホテルの階段の絵


「ビジネスホテル・ペインティング」については、大竹伸朗の定義が愉しい。
(『新潮』2013年4月号、参照)



4ビジネスホテルの階段の絵


この定義に魅せられたものの一人として、ここでは ”ビジネスホテル・ペインティング・ミュージアム”を企画してみた。といっても、画像を並べるだけの仮想美術館であるが。
ただ、困ったことに、マイピクチャ・フォルダを探してみても、<<ビジネスホテルの階段の絵>>という3条件を満たすものはなかなかみつからないのである。収蔵品の充実には、まだまだ時間がかかることをお許し願いたい。




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☆659. ディラン・トマス記念館

Dylan Boathouse



ディラン・トマス(1914-1953)は、例えば「Do not go gentle into that good night/あのやさしい夜のなかへ素直に入っていってはならぬ」という詩を書いた。英語の詩人としてはビッグネームである。大詩人の一人と言った方がいいのかもしれない。ボブ・ディランの名前の基となったという説もある。

この「Do not go gentle into that good night」という作品は、病床にある詩人の父親に対する愛情と哀しみの念を表したものだという。しかしそういう事情が判ったところで、日本人にとってこの詩がずいぶん判りにくいものだということは変わらない。例えば ”Rage, rage against the dying of the light” という一節、日本語の表現に置き換えて理解しようとするたびにはね返されてしまうことになる。もちろんここに原詩を紹介し、試しに拙い訳文を載せてみればいいのだろうが、既に 『これを譯した所でどういふことになるものでもない。』 (吉田健一、「書架記」) という先達の文章を知ってしまったからには、そんな蛮行をおこなうわけにもいかない。素直に、原文をそのまま受け止めて、ぼんやりと感じているほかはないと思ったりするのである。


ところで、わたしが好きなのはディラン・トマスの小説の方である。詩人らしく奔放で奇妙に 歪んだ想像力で綴られた短編群は、ただ惹かれるというだけではなく、わけがわかんなかったり後味がわるかったりというような結果をもたらすこともあるのだが、それでも一度読むと手放すことができなくなるような、そんな力にあふれている。

例えば、彼が55年に書いた「皮商売の冒険」(短中編集)は、独特のイメージに溢れ、キラキラした言葉とダークな暗喩が散りばめられ、ふうがわりな幻想小説、ダークなミステリ、散文詩のようなスケッチ、などで構成されていて愉しい。
特に、標題になった 「皮商売の冒険」という中篇には魅せられた。これは未完の作品なんだそうだが、その独特のイメージに惹きこまれる。あらすじを書くと、田舎からロンドンにでてきた少年が、突っこんだ小指が抜けなくなったビール壜をぶらさげながら街をさまよい歩くというような話なのだが、これではまったくこの作品の面白さがイメージできないと思う。結局は、読んでみたらのオタノシミなのである。
以上、報告します。

(ディラン・トマス記念館、ウェールズ)




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816. テオドール・シュトルム ある画家の作品 (画家小説百選)

016.jpg



「ある画家の作品」(1867)は、シュトルム、中期の作品。
訳者によれば、これは”疲れ傷ついた芸術家の魂の再生の物語”である。
とすれば、主人公の画家の姿の向うには、シュトルム自身が透けて見えるということなのだろう。

「なにを考えていなさるね、ブルンケンさん」
「考えてたのはね、おやじさん、人間は手持ちの木から、おのが人生を切り出すべきだってことですよ」
(小山田豊訳)



当時50歳の作家は、妻の死、故国の併合、公職からの追放などの事情を抱えていたという。
そんな苦しみの状況の中で彼が考えていたことは・・・、
(作中の文章を借りれば)、

『人間は手持ちの木から、人生を切り出さねばならん』、

ということなのだという。
他者との関わりの中で、自分を使い切ることが大切なのだという。自分の大事な人格を使い切ることが重要なのだという。

以上、報告します。 



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☆658. 犬博物館

The Dog Museum4


ぼくにしてみれば、最近のペットブームなど全くの茶番だと言いたい。
だって有史以来、彼らはずっとぼくたちの最良の友だったから。
だから、世界中のいたるところに犬博物館があるということにも驚かない。
今更なんで驚いたりするの?って感じ。

しかし、しかしだよ。
幾ら無数の犬博物館があったとしても、The Dog Museum と呼ぶことができるのは、世界にひとつだけだ。
それは1991年にハリー・ラドクリフが作りあげたもので、たしか中東にあった筈、いやオーストリアだったか。

ともかくこれが出来たときは驚いた。
夢中になって眺めていたさ。
そう、食事も忘れるくらい。だいすきな月の骨を齧るのも忘れるくらい夢中になって。

おっと、今日のお喋りは、もうおしまい。
今から、散歩に連れてってもらう時間だからね。
ではBye-Bye、いやBow-Bow。




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815. ローレンス・ブロック 泥棒は抽象画を描く (画家小説百選)

015.jpg


偏愛するローレンス・ブロック、彼は幾つもの傑作長編シリーズをものしている。
泥棒バーニイ・シリーズも、そのひとつ。
「泥棒は抽象画を描く」 (原題、The Burglar Who Painted Like Mondrian、1983)は、その第五作である。・・・再読の感想は、もちろん、愉しくてたまらない。

愛するバーニイ、なんと本作では密室トリックに挑戦する。ただし、タイトルとは裏腹、抽象画を描いたりはしない。いや、スケッチならしていたから、この題名もあながち間違いではないのかな。

「今度のことがすべて片づいたら、あなたは何をすべきかわかる?」
「ああ、わかるよ」と私は言った。「一年から十年ってことだ」
「一年から十年?」
「刑期が」
「何よ」と彼女は言って、刑法のシステムを払いのけるように手を振った。「わたしは真面目に話してるのよ、バーン。今度のことがすべて片づけば、あなたはゆっくり落ち着いて、自分でモンドリアンを描いてそれを長椅子の上に掛ければいいのよ」
(田口俊樹訳)


作中、モンドリアンの贋作を描くのは、バーニイではなくて、ターンクウィストとデニーズという二人の画家である。二人は、合計5枚のモンドリアンを描く。
では、なぜ、5枚もの絵が必要であったのか?
バーニイは密室殺人の謎が解けるのか?
もうひとつの密室から誘拐された猫は無事なのか?
マットやバーニイの新作は、もう読めないのか?
ああ、疑問は尽きない。




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