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826. ディーノ・ブッツァーティ 誤報が招いた死 (画家小説百選)

石の幻影



「誤報が招いた死」、邦訳は短編集『石の幻影』(1998、河出書房)に所収。10ページほどの掌編である。ブッツァーティ の50~60年代の作品らしい。

主人公として登場するのは壮年の画家、ルーチョ・プレドーツァーニ。
ある日、朝刊に、自分の死亡記事が載っているのを見て驚く。

「さあ、読んでごらん!」画家は妻に新聞を見せながら、呻くように言った。
妻は新聞を見るなり真っ青になった。そして、女性のあの理屈抜きの感情に駆られて絶望的な声で泣き出した。「ああ、ルーチョ!今は亡きルーチョ、私の大切な人---」と涙ぐみながら、口ごもるように言った。
その様子を見て、夫はとうとう腹を立てた。
「おい、お前、気が狂ったのか、マティルデ?いったい、私がここにいるのが見えないのかい?---」
(大久保憲子訳)


こんなふうに物語は、ユーモラスな調子で始められるのであるが、そこはそれ、短編の名手、ブッツァーティの作品である、そのままの調子で終わるわけはない。
ひたすら軽妙に、それでいてとことんシニカルに、画壇や、作家たちや、ぼくたちの世界を描いていく。

読後感は、ああ哀れなわたしたちの世界を救いたまへ、である。
以上、報告します。



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☆667. Apple Store (ミュージアムの階段)

ap1 


念願のMETを見た。MOMAも、THE WHITNEYもNEW MUSEUMも見てきた。
しかし最もニューヨークらしいミュージアムは、これらの美術館よりも、24 hours/ 7 daysオープンしているこのApple Store の方ではないかと思ったりする。


ap2 ap3 ap4


ということで、Apple Storeの階段の図、4点、ご笑覧ください。


(*クリックすると大きな画像が開きます)


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☆666. シュテーデル美術館 (美術館の階段)

シュテーデル3219


フランクフルトというのは、ユーロの中央銀行だとかメッセの会場だとかのイメージが強かったのであるが、それがとんでもない間違いだったことに気がついた。手遅れにならないうちに気がついてよかった。シュテーデル美術館(フランクフルト・アム・マイン)は、そんな気持にさせてくれる、みごとな美術館なのでありました。



シュテーデル、Das Städel


もちろん、コレクションは立派のひとこと。
わたしなど、クラナハのヴィーナスが見られたことだけでも充分なのであるが、それ以外にもオールド・マスターズからポップ・アート・スターの作品まで、何でも揃っている。



シュテーデル2


しかし、それ以上に、愉しいのは、旧館、新館(地下の増築部分)を合わせた、建物の美しさである。
さらに、"階段"のバリエーションもみごと!というしかない。



シュテーデル3


・・・階段に、中庭に、建物に、そして収蔵品に、飛行機の出発時間も忘れるほど見とれてしまったのでありました。フランクフルトって、ただの乗り継ぎ空港の地ではなかったのだなぁ。



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825. トーベ・ヤンソン ムーミンパパ海へ行く (画家小説百選)

○CIMG6188


「ムーミンパパ海へ行く」(1965)は、同シリーズの小説の第8篇。
タイトルとは異なり、この巻でもっとも印象的なのはムーミンママの姿だと思う。

朝食のあとで、ムーミンママはひとりになると、だまってテーブルのそばにすわって、まどわくにはやしたすいかずらをながめていました。えんぴつはほとんどつかいはたして、のこっていませんでした。のこっているみじかいぶんは、ムーミンパパがカレンダーに×じるしをつけたり、ノートに書きこむためにいるのでした。
ムーミンママはきゅうにたちあがって、物置へあがっていきました。おりてきたときには、茶・青・みどりの染め粉を三ふくろと、ペンキを一かんと、小さなすみと、古ぼけた絵筆を二本もってきました。
それから、ムーミンママは、かべいっぱいに花をかきはじめました。思いきって大きな花でした。筆は大きいし、ペンキがかべ土によくしみこんで、くっきりとすきとおって見えました。
(小野寺百合子訳)



あんなに楽しい家族のなかにいても、ふと絵を描きたくなるときがあるというはなしである。




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☆665. WHITNEY MUSEUM & NEW MUSEUM (美術館の階段)

CIMG8221.jpg


「美術館の階段」ならぬ、「階段形状の美術館」を紹介したいというのが、今日の記事のテーマである。二つとも、コンクリートの直方体を幾つも積み重ねたような構造の建築物である。
左が、ホイットニー美術館(ニューヨーク)、右がニューミュージアム(同)である。
形状をわかりやすくするために、LEGOを用いて表現してみたわけである。




I Lego NY

LEGOを使うアイデアは、Christoph Niemannの『I Lego N.Y.』(2010)に依る。




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