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529. 「できれば火星に埋葬してほしい」と彼は言った  (Today’s Soup)

Listen to the Echoes


「Listen to the Echoes」(2010)は、レイ・ブラッドベリ(1920-2012)とサム・ウェラーの共著の形を取っている。ブラッドベリ研究者としてのウェラーが、10年に渡って続けてきた作家へのインタビューをまとめたものである。

「できれば火星に埋葬してほしい」 と彼は言った。
「赤い惑星に埋められたいんだ。遺灰は、トマトスープ缶に入れてもらおうと思う。子どものときにいっぱい食べさせられたからね」

(「Listen to the Echoes」、ウェラーの質問に対するブラッドべりの答え)


そして彼のはなしは、 『墓石には、幾つかの自作の書名と一緒に、”献花はタンポポに限る” と書いておこうかな』 と続く。 (合掌)




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528. 「ストリキニーネ入りのスープ」 (Today's Soup)

Strychnine in the Soup
(BBC、「Wodehouse Playhouse/Strychnine in the Soup」:YouTube)



毒薬としてのストリキニーネが登場するミステリは、クリスティの「スタイルズ荘の怪事件」、クィーンの「Yの悲劇」等々、多数の作品があるらしい。しかし、わたしのお気に入りは、このなにやらミステリに成り損ねた作品の方である。

「どうしたんだ?  友達でも失くしたか?」
「 もっと悪い 」 と、 ”ドラフト・スタウト” 。 「 ミステリ小説を失くしたんだ。 ここに来る汽車の中で半分まで読んだんだが、それを忘れてきた 」
「 インテリア・デコレーターをやっている甥のシリルが 」 と、ミスター・マリナーが割り込んだ。 「 まったく同じ目に遭ったものですよ 」
(P・G・ウッドハウス「ストリキニーネ・イン・ザ・スープ」、岩永正勝、小山太一・共訳)


「ストリキニーネ・イン・ザ・スープ」(1932)は、ウッドハウスの”マリナーもの”の一篇。邦訳は、文芸春秋版のウッドハウス選集第3巻『マリナー氏の冒険譚』に所収。
タイトルとは裏腹に、ミステリではなく、いつものユーモア小説である。いつもの、と思わず書いてしまったが、これはマリナーものの中でも、名作ではないだろうか。もちろん、ドタバタ喜劇のスラプスティック譚の小品に名作もなにもあったもんじゃないと言われる方もいるだろうが、ここまでくだらなくて笑わせてくれるならば名作と言ってもよいのではと私は思う。ただ作中、 "スープ" が活躍しないという難点があることは付け加えておこうと思う。
なお、画像は、1970年代にイギリスでテレビドラマ化された時のものである。
興味のある方は、こちら。(YouTube、音量注意)



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☆700a. 羽田空港の階段  (ミュージアムの階段、番外篇)

カサブランカ、still from Casablanca 1942 Warner Bros.
(Casablanca 1942, Warner Bros.)


映画「カサブランカ」のラストシーン、飛行機のタラップを昇っていく二人を、手前から見送るリックと警察署長の後姿・・・。というわたしの記憶は、まったくもって捏造されたものであった。フィルムを見返してみると、タラップなんてちっとも出て来やしない。階段マニアにとっては不満の残る名作でもあったのである。


ブログの友人、ヨナデンさんのWEBサイト 『もうDIYでいいよ。』 は、いつも新しい情報と驚くほどの楽しさを伝えてくれる。DIYやインテリアデザインやGoosehouseなどに関するいくつもの素晴らしい記事があるが、それは直接見ていただくものとして、今日は、先に完結したヨナデンさんの 『羽田空港 名作イス』(全4回、必見!) という感涙物のシリーズへのオマージュとして拙い記事を書いてみた次第である。御笑覧のほどを。


さてヨナデンさんに倣って羽田空港を歩いてみたものの、これといった階段が見当たらない。通りがかった空港長 (バート・ランカスターではない) と機長さん (堀北真希ではない) に訊いてみると、それもそのはず、空港はユニバーサルデザインの最前線のようなものであって、いわば階段は余計ものなのである。


しかし階段マニアたるものそれでめげたりはしない。否定の言葉に押しつぶされても這い上がり戦い続けたアンジェラを見習って、まわりを見渡してみると、果たして・・、
羽田空港ならではの階段がありました!



◎PS06、ANA  ◎PSJAL1

それがこの画像である。
通称、「パッセンジャー・ステップ」。タラップ車ともいう。
むりやり訳せば "乗降者用階段車" である。

タラップと言えば、古くは、ビートルズ来日の図が目に浮かぶし、
最近では、缶コーヒーのおまけに、チョロQ型のタラップ車がついてきて喜んだ記憶もある。
画像に戻れば、左がANA、右がJAL、両者ともそれぞれに魅力的である。
けだし、立派な、"空港の階段" と言えよう。



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527. アルファベット・スープ展 (Today's Soup)

Clive - Hansel and Gretel - A ist für Asche  Clive - Hansel and Gretel - H ist für Haus aus Zucker  Clive - Hansel and Gretel - H ist für Hexe

Clive - Hansel and Gretel - H ist für Hexe2  Clive - Hansel and Gretel - M ist für Muschi  V ist für Vogel,Clive Hicks-Jenkins Alphabet soup2


2012年にWEBサイトの Artlog に於いてオンライン展覧会として行われた「アルファベット・スープ」展、
企画は、「The Alphabet Soup exhibition at the Artlog, curated by Lucy and Shellie」とクレジットされている。10人以上の作家が参加して、各々が何文字かを受け持つかたちで「アルファベット・スープ」に取り組んだもの。   画像は、今も google+ にアップされている。興味のある方は、こちらのサイトへ


Clive - Hansel and Gretel - V ist für Vogel (2)


わたしのお気に入りは、Clive Hicks-Jenkinsの「Hansel and Gretel 」と題した連作。
5つの文字を、7枚の作品に仕立てている。
どれもポップでクールで、そして愉しい。




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526. What's up ?   (Today's Soup)

whassup.jpg



本屋でのこと。なにげなく手に取った本に、次のような箇所があった。


「Conversation of two men」

 Person A:  Hey  

 Person B:  SOUP 



思わず吹きだしてしまった。もちろん"Soup"のところで。
蛇足ながら、意味は、オース と チース って感じ。(拙訳)
以上、報告します。






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525. 食べる女たち (Today's Soup)

Lautrec『食堂の女性達』
(Toulouse-Lautrec,「Ces dames au réfectoire(食堂の女性たち)」,1893-94年頃)


ロートレックは、夜の女性たちの絵をたくさん描いた。その中には、レストランやバーで何かを食べたり、飲んだりする女性たちの姿も多い。わたしは、そんな絵が好きである。中にはきっと"スープ"が描かれている絵があるかもしれないしね。


hangover-1889.jpg
(Toulouse-Lautrec,「hangover(二日酔い)」,1889:シュザンヌ=当時の恋人を描いたもの)

食堂と言ったって娼婦の待合室にあるのかもしれないし、レストランといってもそこに居るのは淑女ではなくて夜の女ばかりなのだろうし、バーといってもどうせ安酒場である。スープなんて出てこないかもしれない。ワインと何か一皿だけの料理とか、そんな食事。


Dinner at the House of M. and Mme. Nathanson,1898
(Toulouse-Lautrec,「Dinner at the House of M. and Mme. Nathanson」,1898)


ロートレック自身は、美食家であったらしい。友人たちを家に招いて自らのオリジナル料理を振舞うことも多かったという。それがどんな料理であったかというのは、彼の死後、友人が上梓した「モモ氏の料理法」(1930)という本が教えてくれる。開いてみると、なんと、『スープ、あれこれ』というページまであるではないか!
("モモ"というのは、ロートレックのペンネームであった)


アンディーヴのスープ煮

紹介されているのは、例えば「アンディーヴのスープ煮」(上の画像)のように、ロートレック自身が残したレシピとそれに基づいて再現した料理である。スープのレシピは、他に、ベアルン風スープ(?)、ビーフ・ブイヨン、ピストゥ・スープ、オニオン・スープ、ボルドー風ブイヤベース、野菜スープ(スペイン風)、魚のスープ、カレー入りスープ(インド風)、などがある。多彩なのである。彼の絵と同じように、豊かさを秘めている。彼にとって、料理もまた表現であった。




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524. 1937年、聖金曜日の料理 (Today's Soup)

Guenter Grass,Die Blechtrommel,1959


ギュンター・グラスの「ブリキの太鼓」(1959) を読む。
この物語、邦訳では150頁ほど読み進めると、スープ・マニアにとっては特別なシーンが待ち構えている。特別なシーンというのは少し控えめな表現であるかもしれない。凄まじいとかショッキングなシーンであると書いておくのが親切かもしれない。わたしの場合だと、映画版のこのシーンでは、眼を塞いだ指を透してでしかスクリーンを見ることができなかったから。

  ぼくたちはとびながら海路標識のある突堤の先にやってきた。標識の下に沖仲仕の帽子に厚ぼったいヤッケを着た中年の男がすわっていた。わきにジャガイモの袋が置いてあって、それがビクついたり動いたりしていた。(中略)
  沖仲仕の帽子の男はありきたりの紐で、それもあきらかに浮きもなしに釣りをしていた。どうしてか、ぼくたちは知りたくて、母が少々のからかいをこめてたずね、男を「おじさん」と呼びかけた。(中略)
「はてさて、まあ一丁のぞくとするか」
  と男がマツェラートに言った。(中略)両腕をひろげ、花崗岩のあいだのブクブク泡を立てている海水にさし入れ、さぐり、つかみとり、つかみ直し、引っ張り上げ、「そこ、どけ」と声をかけて放り上げた。何やらしずくを垂らしている重々しいもの、何やらピクピクしている大きなかたまり。馬の首だった。まだ新しく、まさしくほんものの馬の首、黒馬の首、黒いたてがみの馬の首、昨日はまだ、一昨日はきっと高々といなないていただろう。いまだ腐っていない。匂ってもいない。せいぜいモットラウ川の匂いがするだけ。ともあれ突堤にその匂いが立ちこめた。
  沖仲仕の帽子の男は   帽子はいまや首筋にひっかかっていた   馬の首の上に仁王立ちしていた。その首からは淡い緑色の小さなウナギがつぎつぎと飛び出してきた。
(池内紀訳)


主人公のオスカル少年の一家は、このウナギを一包み買って帰り、聖金曜日の料理を作る。
料理は、”ウナギスープ・じゃがいも添え” である。



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523. 作家たちのスープ (Today's Soup)

1992年に、ドナルド・バーセルミがオリジナルのホームメード・スープのレシピを公開して以来、作家たちが自ら考案したお気に入りのスープレシピを相次いで公開するケースが増えてきているという。バーセルミのレシピは次のようなものであった。

Donald Barthelme's Fine Homemade Soups/FINE HOMEMADE LEEK SOUP

Take one package Knorr Leek Soupmix. Prepare as directed. Take two live leeks. Chop leeks into quarter-inch rounds. Throw into Soupmix. Throw in 1/2 cup Tribuno Dry Vermouth. Throw in chopped parsley. Throw in some amount of salt and a heavy bit of freshly ground pepper. Eat with good-quality French bread, dipped repeatedly in soup.
(『The Teaching of Don B』,Turtle Bay Books,1992)


ちなみに、バーセルミが使っているドライベルモットの代わりに、ダブルのラムとグレープフルーツジュースを使えばヘミングウェイ・スタイルに、シェリーを使えばカーソン・マッカラーズ式に、アイリッシュウィスキーを使えばジェイムズ・ジョイスが考案したスープ・レシピが出来上がる、らしい。




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522. Soup Tureens Collection

今日の記事は "Winterthur Museum" について、といっても、スイスのヴィンタートゥール美術館 (Kunstmuseum Winterthur) ではなくて、アメリカ・デラウェア州のウィンター・ツアー博物館 (Winterthur Museum, Garden and Library)のはなしである。
この "旧・デュポン邸" を利用した博物館には、スープ・マニアにとっては特別なコレクションが所蔵されている。


soup tureens collection


それは、スープ・チュリーンについての美しいコレクションである。
元は、キャンベルスープ社のJohn T. Dorrance Jr.が保有していたものが移管され、公開されている。
ヨーロッパからアジアに至る、そして18世紀から現代に至る、さらに金工から陶器、磁器に至る広範な収蔵品は、まさに唯一無二のものである。
惜しむらくは、ニセ海ガメが歌った"アリスのチュリーン"が含まれていないことくらいか。




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521. ビール・スープ (Today's Soup)

Asparagus Pale Ale soup


毎日11時頃、少し早目の昼食といえばいいだろうか、アールズコートの駅前のパブに入る。
注文するのはいつも「今日のスープ」ってやつである。日替わりのスープにパンがついている。
このシンプルさがなにより。余分なものを望むとそこはイギリス料理である。叶えられることはない。

この日は、ビールスープだった。
正直言って、あまりなじみがない。
カウンターの女性にそう言うと、イギリスではありふれたメニューなのだそうだ。
あのホームズ&ワトソンも好物だったとか。 (William Bonnell,「The Sherlock Holmes Victorian Cookbook」1977、参照)


食べた感想は、ほんのりとペール・エールの香りがするが・・・、なにやら"おかゆ"っぽい。
それで思い出した。
研究室の学生たちが風邪をひいたときに、こころ優しい先生がビールスープを作ってくれて、これにはインフルエンザ予防効果もあるらしいぞって言ってたはずだ。(「もやしもん」第8巻,2009、参照)

つまりこういうことか。
ビールスープのレシピを知りたければ、ハドソン夫人か樹教授に訊けばいいと。




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