1. ケストナー エーミールと探偵たち

「エーミールと探偵たち」(1929)、ケストナーの傑作。岩波少年文庫の中でも大好きな一冊である。説明不要の愉しさというのはこういうものを指すのだろう。しかし、この本の面白さを伝えることはわたしの役割ではない。
紹介したいのは、ポニー・ヒュートヒェンについてである。彼女のキュートな魅力について書いてみたい。自転車少女というのは、こうあるべきだと思う。

そのとき、門のアーチのあたりでベルの音がした!ポニー・ヒュートヒェンが、顔をかがやかせながら、自転車を中庭に乗りいれた。
「おっはよう、みんな!」
自転車から飛びおりると、いとこのエーミールと教授とみんなにあいさつして、うしろの荷台にくくりつけてあったちいさなバスケットを、みんなの前においた。
「コーヒーとバタパンをもってきた!カップもちゃんとある。あれ、取っ手が取れちゃった!やんなっちゃうなあ、もう!」
(池田香代子 訳)


彼女は、エーミールのいとこである。ベルリンに住んでいる。ほぼ少年ばかりの登場人物の中で、唯一の女の子である。子供用自転車に乗っている。ニッケルめっきのぴかぴかのやつである。
いつもどこでも自転車に乗っている。乗ってはいけない場所では、押したり引いたりしている。道で誰かと出会ったときや、誰かとなにか話をしたあとで、自転車のベルをチリリンと鳴らしたりする。一緒に出かけたおばあさんが歩くのに疲れたようすを見せれば、自転車のハンドルにすわる?と訊いてあげたりする。

残念ながらポニーは、今回の事件ではあまり活躍できなかった。わたしはそれが残念である。


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