581. 罰としてのスープ (Today's Soup)


筒井全集13


さすがは筒井康隆さんの作品!
古今東西、 ”罰としてのスープ” を描いた小説は唯一無二、
だろうか?

・・・男は、ちょっと電車を途中下車したばかりに、無賃乗車などと謂れのない中傷を受け、さらに不当な罰を受けなければならないという破目に陥る、これはそんな物語である。

若い駅員が、仰向けに横たわっている私の両腕を、しっかりと押さえつけた。母が私の右足を、弟が私の左足を押さえつけた。中年の駅員は鍋を電気焜炉からおろし、ゆっくりと持ちあげた。そして立ちあがった。
「さあ、小説屋の先生。口を大きく開きなさいよ。さもなきゃあスープが顔にとび散って大火傷、ふた眼と見られぬ顔になるよ。それじゃ商売にさしつかえるだろ」中年の駅員は念仏を唱えているような口調で私にそういった。「さあ口を大きく開いて」
私は口を大きく開いた。
(筒井康隆「乗越駅の刑罰」,1972)


70年代当時、どこかの小劇団が不条理劇として取り上げていたかもしれない、そんな作品だなという気がした。(調べてみたら、90年代になってから映像化されていました)

おっと書くのを忘れてました。この短篇は、新潮社版・筒井康隆全集 第13巻、及び新潮文庫版・筒井康隆・自選ホラー傑作集 『懲戒の部屋』 に所収されている。    ホラー傑作集、ということは、これはホラーだったのか! などと今さら驚くのもおかしいが、そういえば、このスープの中身は・・・、
いや、わたしには、恐ろしくて悍ましくてスープの中身のことなんてとても書けない!!!!!  
  

PS. この小説は、1994年に和田誠監督で、オムニバス映画の一篇として映像化されている。
(→映画 『怖がる人々』 、第3話 「乗越駅の刑罰」 : YouTube、 Part1, Part2、 音量注意)





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