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911. 緑色の怪物 (Studies in Green)


Le monstre vert  カリントン2


ジェラール・ド・ネルヴァル(1808-55)は、後期ロマン派の詩人、小説家。没後、20世紀に入って、プルーストやシュルレアリスムの作家たちによって再評価が進んだ。「緑色の怪物」(1849)は、晩年に狂気の発作に悩まされながら書いた作品だという。狂気に怯えながら書かれた端正な幻想譚だと言えばいいだろうか。

 穴倉の床に達すると、この上もなく異様な光景が彼を待っていた。
 すべての酒瓶が狂ったように、サラバンド舞踏のような踊りを踊っており、見るからに優美な踊りの姿態を示していたのである。
 緑色の封印のある瓶は男の姿態を、赤い封印のある瓶は女の姿態を、それぞれ示していた。
 瓶で出来た舞台の上には、オーケストラさえ組織されていた。
 空っぽの瓶は管楽器のように、割れた瓶はシンバルやトライアングルのように鳴りひびいていたし、また罅のはいった瓶は、身に沁みるヴァイオリンのような調べをつくり出していた。
(澁澤龍彦訳)


邦訳は幾つかあるが、ここでは創元文庫版『怪奇小説傑作集4』から引用した。
怪奇小説集といいながら、ここには、美しい幻想譚がいくつも並んでいる。
ホラーが苦手というかたも、愉しめること間違いなしだと思うのである。



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