917. トマス・ゲインズパラ/美術館の緑、その❸ (Studies in Green)


Thomas Gainsborough Die Marsham-Kinder, 1787
(トマス・ゲインズパラ 「マーシャムの子どもたち」(1787)、ベルリン・絵画館)



美術館の緑 ❸ ベルリン絵画館

ベルリンの絵画館(Gemäldegalerie)は、13世紀から18世紀のヨーロッパ絵画をコレクションの核としている。デューラー、ヤン・ファン・エイク、フラ・アンジェリコ、コレッジョ、ラファエロ、ティツィアーノ、カラヴァッジオ、ピーテル・デ・ホーホ、ルーベンス、フェルメールら、巨匠たちの作品が揃っている。
しかし、わたしにとってこの美術館は、なんといっても "クラナハ" の美術館である。『若返りの泉』(1546)、『ヴィーナスと蜂蜜泥棒のクピド』(1537)、『ヴィーナスとアモール(クピド)』(1530頃) などの作品が集められた部屋になら、一日中、閉じこめられてみたいものである。

ところがクラナハの作品では"綠"は、大きな位置付けを与えられていない。
代りに画像をあげてみたのは、トマス・ゲインズパラ(1727-1788)の「マーシャムの子どもたち」(1787)という絵である。
肖像画であるが、背景の緑(風景)の描写に力が入っていること!
同じ画家の、別の作品を見ると、彼の特異な視点がもっと分りやすいかもしれない。


Thomas Gainsboroughアンドルーズ夫妻像 1748-49頃 ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
(「アンドルーズ夫妻の肖像」1748-49頃、ナショナル・ギャラリー(ロンドン))


この人物たちはなぜこんなにも左端に寄ってしまっているのか?!
つまり、ゲインズパラは、肖像画を引き受けて報酬を得ながら、実際には自分が極めたいと考えていた風景画を描いていた、というわけなのだろう。
それにしても、この絵の緑のやわらかくて美しいこと!



☆ 美術館の緑 
国立西洋美術館 (№913)
❷ベルリン、新博物館



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