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86.エミール・ゾラ パリ

「パリ」(1898)、上下巻約750頁の大作。しかもこれは、連作「三都市」の一冊にすぎない!ということで、改めてこの大長編作家の強大なエネルギーについて思い知らされることになったりする。
しかも、それだけではない!19世紀末のパリの全貌を活写したこの作品は、同時に、ヨーロッパに於ける自転車の黎明期をリアルに書き留めた貴重な歴史書でもあるのである。

ピエールはまだ自転車に慣れていなかったので、メゾン=ラフィットまでは自転車をかかえて汽車で行き、そこから自転車に乗って森まで行き、森を通り抜けてサン=ジェルマン村側に出て、また汽車で帰ってくることにした。(中略)
列車に乗ってふたりきりになると、マリーは女学校時代の思い出を語り始めた。(中略)
「なんてったってキュロットよ」と彼女はふざけ半分に言った。「自転車に乗るっていうのにまだスカートをはいているなんて、まったく驚きだわ」(中略)
「キュロットをはいて自転車に乗れば、脚も自由になって窮屈な思いをせずに鳥のように跳び回れるというのに、そうしないなんてねえ。小学生みたいな短いスカートのほうが美しいなんて思うのは、そりゃ間違いです」
(竹中のぞみ訳)



自転車を楽しそうに乗りまわす女性をこんなふうに豊かに表現したのは、この作品が初めてかもしれない。19世紀末は自転車が大流行するとともに、パリで初めての女学校が開校した時期でもあった。なんと自転車はフェミニズムの構築にも大きく寄与していくことになるのでありました。



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