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107. ボルヘス 砂の本


『砂の本』(1975)は、ボルヘスの四冊目の小説集である。この本に収められた十三の作品は極めて多様でいろんなタイプの物語が混淆しているが、どれも構造色のように複雑なイメージに溢れていて、まさにボルヘスらしい小説ばかりである。中でも、標題作の持つ奇妙な味わいに魅せられてしまった。

話をしながら、わたしはその無限の本を調べつづけた。無関心をよそおいつつきいた。
「君はこの珍本を大英博物館に提供するつもりでしょうな?」
「いいえ、あなたに提供するつもりです」と答え、彼はかなりの高額を提示した。
わたしは、本心から、その金額ではとても手が届かないと答えたが、なおも考え込んでいた。数分後、計画を思いついた。
「交換というのは、どうだろう」
(篠田一士 訳)


「わたし」は、この〈砂の本〉を手に入れるものの、当然ながらすぐにこの宝物を持て余すときが来る。その本は怪物だと気づくのである。だが、処分するのも難しい。無限の本を燃やせば、同じく無限の火となり、地球を煙で窒息させるのではないかと怖れた。だから、葉を森に隠すように、「わたし」は或るところに、この本をかくすことにしたのである。

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