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114. クリスティ 書斎の死体

「書斎の死体」(1942)は、ミス・マープルものの長編第二作。
作家自身によるまえがきには、探偵小説では使い古された主題である『書斎の死体』について書くとすれば、『ごくありふれた書斎で、まったく奇想天外な死体を描かねばならない』、と記されている。

バントリー夫人は彼をゆすぶった。
「ねえ、聞いてちょうだい。メアリが入ってきて、書斎に死体があるっていったのよ」(中略)
バントリー大佐はすっかり目が覚めてしまって、この事態に冷静に対処する気構えになった。彼がおだやかな口調でいった。「やはり、おまえは夢を見ていたのだよ、ドリー。そうだとも。おまえが読んでいた例の探偵小説のせいだ  『折れたマッチ棒』さ。エジバストン卿が書斎の暖炉の前の敷物の上に横たわっている美しい金髪女の死体を発見する話さ。書斎で死体が発見される話は、本にはしょっちゅう書かれているけれども、実際にそんな事件が起きたという話はただの一度も聞いたことがないよ」
「そりゃそうかもしれないけど」と、バントリー夫人はいった。「とにかく起きて、見てきてちょうだいよ、アーサー」
(高橋豊 訳)


「まえがき」でそんなふうに自信を示されたからには、少々のことでは驚かないし、通り一辺倒の謎ときでは納得しないぞと、いつになく斜に構えて読んでみたのだが。・・・物語は、いつものクリスティ/ミス・マープルものと同様に、みごとな驚きの結末でもって閉じる。
読後は、すっかり充足して、とっておきのモルトウヰスキーを引っ張り出してすっかり飲みつくしてしまったりする。マープルはもちろん安楽椅子タイプの探偵ではないが、読者のほうをすっかり寛がせゆったりとした安楽椅子に座った気分にさせてくれる。・・・ここに、あらたな、安楽椅子ものの定義を提案するものであります。
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はじめまして、おじゃまします。

はじめまして。
あまりにも感心したのでコメントさせていただきます。
私の好きな二つのもの。
自転車と図書館・・が出てくる小説がこんなにあるとは!
(「海街diary」まであるし・・吉田秋生さんいいですよね。)

これでブログを書くという発想にもうなりました。
過去記事を読みに通わせていただきます。
よろしくお願いします。

おはようございます

はじめまして、
自転車と図書館と吉田秋生が好きだとは・・・、同志!じゃないですか^^
これからもよろしく。

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