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115. ラヴクラフト ダニッチの怪

「ダニッチの怪」(1928)、ラヴクラフトの代表作のひとつである。文庫本で80ページほどの中篇であるが、例によって息詰まるような恐怖がじりじりと押し寄せてくるような構成になっているので、この80ページが長い長い!いい加減、終わってくれよ!とか、最初から逃げていればよかったじゃないか!と言いたくなるのは、もちろん最初の10ページ目くらいからずうっと怖くて震え上がっているからである。

その年の冬は、ウィルバーがはじめてダニッチの外に出たことほど、異様きまわりない出来事はほかになかった。ハーヴァード大学のワイドナー図書館、パリの国立図書館、大英博物館、ブエノス・アイレス大学、そしてアーカムのミスカトニック大学付属図書館と手紙のやりとりをしていたウィルバーだったが、ぜひとも手にいれたい書物の借覧が許されず、しかたなく地理的に一番近いミスカトニック大学で閲覧させてもらうため、みすぼらしくも薄汚い恰好で、髭を伸ばし放題にしたまま、野暮な方言もまるだしで、直接でむくことにしたのだった。(大滝啓裕訳)


このあと、惨劇の舞台になるミスカトニック大学は、文学史上の「架空の大学」として最も有名なもののひとつになった。現在、ネットでは熱烈なファンサイトと共に、様々な二次創作やギミックが数多く展開されている。一見の価値ありと思うものである。・・・もちろんわたしもしばし「ミスカトニック大学」の辺りをクリック散歩してきた。でもそんな時間があるのなら、ほんとうはこの全集の残りを読めばよかったのである。わかっていながらそうしなかったのは、・・・それはもちろん、読み続けていくといつかは、このラヴクラフトのおどろおどろしい物語の世界に取りこまれてしまわないかと怖れているからである。ちょっと口直しに、ラファティでも読もうと思う。

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No title

こんにちは!

クトゥルフ神話ですよね、興味あります!
どれだけ怖いのでしょう??? ドキドキ。。。
あの「エイリアン」のデザイナーさんが表紙を描かれたのですね。
ラヴクラフト全集、買ってみようっと!

こんにちは

怪奇小説というのは、あまり得意ではないのですが、さすがにラヴクラフトは何度も読んだことがあって、でもそのたびに何かグッタリしますね。読み終わったときは^^


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