スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

17.アルフ・マクロフラン 自転車スワッピング

「自転車スワッピング」(1996)、柴田元幸 編訳のアンソロジー「いずれは死ぬ身」(河出書房新社、2009)に収録の一篇。エスクァイア誌連載の海外短編をまとめて単行本化したものとしては、先に「夜の姉妹団」(朝日新聞社、1998)があった。この本は、第二集ということになる。
編者は、残り物を集めたにしては死や喪失・崩壊というようなテーマが絡んだ統一性のある作品が集まり、結果的になかなか面白いアンソロジーとなったとしている。しかし、実際は、第一集と比較するとやはり寄せ集め的な印象が強く、各短編の質も物足りない気がした。いやしかし、マクロフランのこの短編はとても面白かったので、念の為。

それは大いなる自転車時代であった。戦時中の私たちが路上に君臨した日々のことだ。(中略)
たがいに同意した成人のあいだで、走行中の自転車を交換する行為は、当時の反動的気風においても重罪とはみなされず、刑法修正条例ではなく交通法条例によって漠然と禁じられているにすぎなかった。この交換行為こそ、我々の技芸の頂点にほかならなかった。
(柴田元幸 訳)


自転車交換!…なんて「変な話」なんだ!
感想は、これに尽きる。発想も変だし、導入部も変だし、物語の展開も結末も変だ。
前半は路上走行中の自転車交換の実際例、といっても少年の無謀な悪戯のようなもの、どの時代のどの街にもありそうな話ともいえる。交換技術のディテールの執拗な書き込みが奇妙ではあるが、まあこれは良い、面白いしよくわかるはなしなのである。
しかし物語の後半は、とても変だ。中心になるのは、自転車転倒時の記憶喪失に悩む主人公と病床に伏す友人との会話、これがまた奇妙にドライで不思議にクール、リアルで幻想的?、不条理で超モダンな心理小説?
ここがいちばんの愉しみどころだということはわかる、しかしやっぱり…変なのである。どうもうまく読めたという気がしない。理解を深めるために、同じ作家の作品を幾つか読めればいいのだが、他に邦訳がないってのだから困ってしまう。どうすりゃいいんだ。やいやい。

関連記事
スポンサーサイト

⇒comment

Secret

被災地の学生を応援しよう!
プロフィール

jacksbeans

Author:jacksbeans
ようこそ!
記事のカテゴリ区分は、
①自転車、②図書室、③青、④メキシコ、⑤フルーツ、⑥階段、⑦画家、⑧スープ、⑨音楽、⑩綠、です



にほんブログ村 本ブログへ

ブログ村ランキング参加中、
クリックしていただけると幸いです。

カテゴリ
月別アーカイブ
04  12  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04 
検索フォーム
最新コメント
最新記事
PVアクセスランキング/海外文学
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。