130. ダグラス・アダムス 銀河ヒッチハイク・ガイド

「銀河ヒッチハイク・ガイド」(1979)は、言わずと知れたダグラス・アダムスの傑作である。と書いておけば良かった幸せな時代はとうに過ぎた。最近は名作も傑作も乱発され、本の腰巻にはこれぞ名作、これぞ傑作の文字ばかり。どの辺りでもいいから書店に入れば、なんとそこには「名作全集」や「傑作集」がずらっと並ぶ始末。これって形容矛盾じゃないの?名作も傑作も百年にひとつくらいでいいんじゃないか、って思うのはわたしだけか。・・・仕方がないから言い方を変える。本書は真の天才によって書かれた希有の書であると。そりゃあまだ「天才」って言葉の方が手垢がついてないよね。

「聞いていただきたい」コンピューターは声をとどろかせた。「わたしの回路はすでに不可逆的に計算を開始しており、生命、宇宙、その他もろもろの回答に達するまでは止められません。(中略)しかし、このプログラムを実行するにはいささか時間がかかります」
フークは気短に時計に目をやった。
「どれぐらいかかる?」
「7.5かける100万年です」(中略)

「まだ続きがあるのだ」老人は言った。「750万年後、記念すべき回答の日になにがあったか知りたければ、わたしの書斎に来てくれんかね。あそこに行けば録感テープの記録があるから、その日のできごとを自分でじかに体験できる。」
(安原和見 訳)


本書は、「銀河ヒッチハイク・ガイド」という架空の書物をめぐる物語でもある。架空の書物といっても、ラブレーやリラダンやボルヘスのような形而上学の香りは薄いものの(笑)、充分にバベルの図書館に収蔵級の本であると思うのだがどうだろうか。

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