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18.吉岡実 自転車の上の猫

「自転車の上の猫」(1974)、詩集『サフラン摘み』(1977、青土社)に収録されたこの一篇、できるなら雑誌「夜想」19号(ペヨトル工房、1986)の掲載分で読みたいものである。松井喜三男の美しい挿絵が添えられているからである。いや、絵に詩が添えられているというべきか。


闇の夜を疾走する
一台の自転車
その長い時間の経過のうちに
乗る人は死に絶え
二つの車輪のゆるやかな自転の軸の中心から
みどりの植物が繁茂する
美しい肉体を
一周し
走りつづける
旧式な一台の自転車
その拷問具のような乗物の上で
大股をひらく猫がいる
としたら
それはあらゆる少年が眠る前にもつ想像力の世界だ
禁欲的に
薄明の街を歩いてゆく
うしろむきの少女
むこうから掃除人が来る


それにしても、乗る人は死に絶え/二つの車輪のゆるやかな自転の軸の中心から/みどりの植物が繁茂する、・・・そんな自転車に誰が乗りたいだろう。吉岡実さんの詩が大好きなわたしでもそれは御免である。

PS. そういえば、コロンビアの画家、ゴンサロ・ピニージャにも「自転車に乗った猫」の絵があったはず。吉岡さんが生きていれば、もういちどそんなテーマで、詩を書いてくれただろうか。

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Secret

Penny Laneのninaです。

なんというブログ、素敵すぎる!
コメントを残して頂きありがとうございました。
「どれどれ……」程度の気持ちで覗いてみて、
猛烈に感動してしまいました。

自転車が効果的に使われている文学というと、
個人的にはアルフレッド・ジャリの『超男性』が最初に浮かびます。
まだ記事にはされていないようなので、
ひっそりと楽しみにさせて頂きますね。

あと、アール・ラヴレイスの『ドラゴンは踊れない』にも、
感動的な自転車のエピソードがありました。
あまり有名ではないのですが、すばらしい小説なので、
もしまだチェックされていないようでしたら、是非。

というか、挙げられている文学の幅が広すぎて
(トロワイヤからラシュディまで!)、
下手なことを書く気になれません。
私が思いつく作品などとっくにご存知でしょうから。

しかし、あの『エーミールと探偵たち』を挙げて、
まさかそんなところを引いてくるとは……、脱帽です。

一発でファンになってしまいました。
今後の更新、楽しみにしております。
長文失礼致しました。

コメント、ありがとうございました

ninaさん、ありがとうございました。
過分なコメントをいただいたようで嬉しいやら恐れ多いやら、これはもう褒め殺しでないことを祈るばかりです。
それから、アール・ラヴレイスの『ドラゴンは踊れない』、まったく知らなかったので、早速リストに入れようと思います。情報感謝。
ともかく、これからもよろしく。また、お邪魔させていただきます。

No title

Blog版Tea GardenのH2といいます。拙ブログにご訪問いただき、リンクまでしてもらってありがとうございます。

こちらのブログはひそかに拝読してました。自転車の登場する作品といのうがユニークですね!ジャンルも幅広く、これだけのジャンルを読んでいるというのは、相当の読書量なのでしょうね。
吉田健一さんのエッセイも挙げられているとは、シブイですね♪

サローヤンの『自転車泥棒』は昔読んだのですが、内容はすっかり忘れてしまいました^^;。
『エーミールと探偵たち』は私も好きです♪そうそう、私もポニーの登場場面が少なかったのが残念ですよね。いいキャラなのに。
自転車の出てくる作品は、児童文学で何かあったのだけど・・・。読んでも片端から忘れてしまうためか、なかなか思い出せません。

こちらからもリンクさせてもらいました。今後もよろしくお願いします。

おはようございます

H2さん、こちらへも来ていただいてありがとうございました。
ブログは新米ですが、こんなふうにコメントをいただくのはとてもうれしいです。
またうかがって面白い記事を読ませてもらいます。
今後ともよろしく。
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