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138. 宮沢賢治 図書館幻想

「図書館幻想」(1921)は、賢治の初期短編小説。わずか20行程度の散文で、賢治の東京時代を映したスケッチのような作品。詩や童話とは違った魅力にあふれている。

おれはやっとのことで十階の床をふんで汗を拭った。

そこの天井は途方もなく高かった。全体その天井や壁が灰色の陰 影だけで出来てゐるのかつめたい漆喰で固めあげられてゐるのかわからなかった。

(さうだ。この巨きな室にダルゲが居るんだ。今度こそは会へるんだ。)とおれは考へて一寸胸のどこかが熱くなったか熔けたかのやうな気がした。

高さ二丈ばかりの大きな扉が半分開いてゐた。おれはするりとは いって行った。

室の中はガランとしてつめたく、せいの低いダルゲが手を額にかざしてそこの巨きな窓から西のそらをじっと眺めてゐた。

(以下、略)


ここに出てくる図書館は、当時の帝国図書館、現在の国際子ども図書館(上野公園)である。賢治は、本郷の下宿からこの図書館に通っていた。
「図書館幻想」は、ここで友人と会い、そして訣別するという話である。実話が基になっているという。このあと、賢治は東京を引上げ花巻に戻って行く。わずか八カ月の東京生活だったらしい。


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