139. 危険書庫

ジョルジュ・バタイユは、長くパリ国立図書館に勤めていた図書館員だったという。だから、なに?と言われそうであるが、後はなにもない。ただそれだけである。そういえばボルヘスも図書館に勤めていたな、ということくらい付け足しておいてもよさそうであるがそれもしない。すでに気持は『危険書庫』の方に向かっているのである。

サド侯爵の作品やエロティック文学の研究をしているうちに、パリ国立図書館の「危険書庫」というものに興味をもつようになった。パリの国立図書館は、さかのぼれば十六世紀フランソワ一世の黄金時代に端を発しているが、十九世紀の初頭から、その一郭に、とくに風俗壊乱の懼れのあるエロティックな書物を集めた、公開禁止の部屋が設けられて、それが「危険書庫」と呼ばれてきたわけである。フランス語でenfer (地獄)と名づけられているので、わたしは「地獄」室という邦訳語をつくって、これに当てている。その方が、いかにも危険な有害な書物がひっそりと眠っているような、秘密めいた暗い感じがして、印象的だと思うのである。
(澁澤龍彦 エロティック図書館めぐり)


ここで紹介されているのは、パリ国立図書館の他に、大英博物館の秘密室(アルカナ)、インディアナ大学性科学研究所図書館(キンゼイ・コレクション)、バチカン図書館、ワシントン国会図書館など多数に渡る。しかし、蔵書の量よりも「質」というものを考えれば、パリ国立図書館が突出しているのだという。選り抜きの珍籍奇書を揃えているのだという。
・・・ここまで聞かされれば、もちろんめぐってみたくなること必然。何処かでツアーを組んでもらえないだろうか、そんな気持ちでいっぱいなのである。
関連記事
スポンサーサイト

⇒comment

Secret

被災地の学生を応援しよう!
プロフィール

jacksbeans

Author:jacksbeans
ようこそ!
記事のカテゴリ区分は、
①自転車、②図書室、③青、④メキシコ、⑤フルーツ、⑥階段、⑦画家、⑧スープ、⑨音楽、⑩綠、です



にほんブログ村 本ブログへ

ブログ村ランキング参加中、
クリックしていただけると幸いです。

カテゴリ
月別アーカイブ
04  12  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04 
検索フォーム
最新コメント
最新記事
PVアクセスランキング/海外文学
リンク