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145. ヴェルヌ 海底二万里

ヴェルヌは、SFの先駆者であるだけではなく、「大いなるロマン主義小説の流れを汲み、新たな浪漫的冒険小説の祖でもある」、というのが正しい認識であるそうだ。たしかに! 久しぶりに「海底二万里」(1870)を読むと、そのことがようくわかる気がした。しかしそんなことよりも、ここでぜひ書いておきたいのは、もちろん『ノーチラス号の図書室』についてである。

そこは、図書室だった。胴をはめこんだ黒檀の高い家具の、その広い棚には、同じように製本した本が、ぎっしりとならんでいた。本棚は部屋をぐるりとかこみ、その下に、栗色の革張りのゆったりした長椅子がたいへん快適なカーブを描いて、おかれてあった。軽い移動机がいくつかあり、それを離したり近づけたりして、読みたい本をのせることができるようになっていた。まんなかに大きなテーブルがあって、仮とじの本がいっぱいのせてあり、そのあいだに、もう古くなった新聞なども見えた。電灯が、そのよく調和のとれた部屋全体を照らしていたが、その光は渦巻型の天井に半分ばかりはめこまれた曇りガラスの電球四個から射していた。わたしはこんなにも巧みに作られたこの部屋を、ほんとうに感心してながめていたが、自分の目を信じかねるほどだった。わたしは、長椅子に腰をおろした彼に向って言った。
「ネモ船長、これは大陸の宮殿にあるものよりも自慢していい図書館ですね。しかもそれが、いちばん深い海の底まであなたについて来ることができると思うと、ほんとうにおどろきました」
(江口清訳)


驚くのはまだ早い。このあと、12000冊の蔵書を誇るこの潜水艦内図書室の恐るべく全貌があきらかになっていくからである。
おまけに隣には、おなじく膨大な規模を誇るミュージアムが控えているときては!

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