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148. ミリヤン+パストール まだ名前のない小さな本

「まだ名前のない小さな本」(文=ホセ・アントニオ・ミリヤン、絵=ペリーコ・パストール、2002)は、晶文社の『愛書・探書・蔵書』シリーズの一冊。絵本というよりも、児童文学のような趣きの本。
主人公は、まだ『むかしむかし・・』と、『おしまい』の二行しか書かれていない<小さな本>である。今、わけあって、書斎の中を彷徨っている。

ドアがまた開くと、アーチの並ぶ大通りでしたが、もう終わり近くでした。最後のアーチには、<Yanter(食べる)/Zworykin(ズウォリキン=アメリカの電気技術者)>と書いてあります。そこで、百科事典は終わっていて、大きな出口がありました。その向こうには、すぐに分かったのですが、闇が始まっていました。
書斎全体が薄暗がりの中にあり、窓の向こうには、木々の葉のあいだから、街灯がともっているのが見えました。あーあ!お料理おばさんやお父さん、お母さんがきっとぼくを探してる!
(安藤哲行訳)


引用は、第六章「百科事典で‥」の一節。主人公の『ちっちゃなお話』が、なぜ自分は大きくならないのか悩んで書斎の中をかけめぐる場面。分厚い百科事典のなかでも答えは見つからず、なかなか家=自分の「棚」にもどれない。
擬人化されたさまざまな本たちの冒険を描くという趣向は、どうかするとつまんない教訓ばなしに陥りそうなものであるが、この本はぎりぎりのところで堪え切って、みごとに愉しさの側に残っている。めでたしめでたし。


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