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160. ジャン・コクトー 大股びらき

「大股びらき」(1922)、・・・主人公は田舎からパリへ出て来た少年のジャック、彼は大学生資格試験(バカロレア)の準備中である。だから、「少年」と書いたが、厳密にいえば青年期への峠を乗り越えようと懸命に背伸びしている時期にある。その姿を、大股びらき(Le Grand Ecart)と呼ぶのだという。

ジェルメーヌとオシリスが一緒に暮らす時間を、ジャックはレストラパード街で過しているわけだったが、こうした生活には策略を必要とした。
彼は午後、聖ジェヌヴィエーヴ図書館へ勉強しに行くという口実を考え出した。
この図書館はカルティエ・ラタンの放蕩児たちの恰好な口実となっている。もしこの図書館へ行くということになっている人たちの全部が実際にそこへ来たならば、翼面部を建て増しでもしなければとてもおっつくまい。
(澁澤龍彦訳)


青春小説とか、成長小説とか呼ばれる作品は多々あるが、ただ単に十代のある時期の人間の姿を描いただけでそんな呼称が得られるわけではない。つまり大半の作品は詐称しているわけである。
そんな中で、この作品は、主人公の少年が軽佻で無作法でデエトの口実に図書館を使うというような日々を送り、結局青春の謳歌も成長もみごとに「し損ねている」にもかかわらず、もっとも純粋な青春小説のひとつとして位置付けたくなるような魅力を備えている。

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