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161. メアリー・マッカーシー アメリカの鳥

「アメリカの鳥」(1971)の主人公は、十九歳の青年ピーター、時代は六十年代、ベトナム戦争の拡大期。物語の舞台をアメリカから留学先のパリとローマに移しながら、彼が成長していくさまを描く。邦訳は、河出/池澤編世界文学全集、『短編コレクションⅡ』に収録。

ピーターは教室以外のところで知らない人に質問するのが嫌いだった。まだ小さかった頃、母が車を停めて、大声で土地の人に道を尋ねるのがいやでたまらなかった。(中略)
図書館では、館員に尋ねるより、まずは館内を歩きまわって目録カードのコーナーを見つけ、それからデューイ十進分類法に従って目当ての本の棚までたどり着く、というほうが好きだった。この分類法を考案したメルヴィル・デューイは、ピーターの学校の「偉大なアメリカ人」リストで、綿繰り機を発明したイーライ・ホイットニーやマコーミックの自動刈取り機の発明者サイラス・マコーミックより上位を占めていた。
(中野恵津子訳)


十九歳になった彼の生きる信条は『誰であれ人を手段として利用してはならない』、・・・カントのテーゼなのだという。
つまりこれは、青春小説であり、教養小説なのである。編者によれば、この小説の「ピーター」は、ハックからホールデンに至る正統なアメリカン成長小説のヒーローを次ぐものだというのだが・・・。
しかし、先に「魔の山」を読んだのがいけなかった。「大股びらき」を読んだのがいけなかった。ピーターが成長していく過程の描写が、なにか薄っぺらで類型的で、物足りない気がしてならないのである。


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