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169. マーク・トウェイン トム・ソーヤーの冒険

当然のことなのだろうが、「トム・ソーヤーの冒険」(1876)には、図書室や読書のシーンがほとんど出てこない。図書館ブロガーの一人としては、もう少しトムに、本を読む姿をみせてくれるとか、"いいところ"を見せてほしかったと思うものである。

参観人の一行は貴賓席に案内され、ウォルターズ先生の訓話が終わるのを待って一同に紹介された。中年の紳士は、とてもえらい人物であることがわかった。だれあろう郡の主席判事で  子供たちがこれまで拝んだこともないようなえらい人だった。(中略)
ウォルターズ先生は、あらゆる種類の仕事を、忙しそうに、てきぱきと片づけるふりをして、何か目につくかぎり。いたるところで命令を発し、判決をあたえ、指示し、「いいところ」を見せはじめた。図書係は、本を腕いっぱいかかえて、あちこち走りまわり。大仰に騒ぎたてて、図書係相応の「いいところ」を見せた。(中略)
男の子たちは、あまりにも熱心に「いいところ」を見せようとしたので、とうとうしまいには紙つぶてと、つかみあいの音で、あたりが騒然となってしまった。そして、そのすべての上に、問題の偉人は悠然とかまえて、重々しい裁判官の微笑を教室ぜんたいに投げかけ、偉大さという太陽で自分自身をあたためていた。つまり、彼もまた「いいところ」を見せていたのだ。
(大久保康雄訳)


晩年のトウェインは、強い厭世感にとらわれていたのだという。しかし、訳者によれば、『おかしなことに、この虚無的な厭世思想は、彼の現実生活には、それほど暗い影を落とさなかったようだ』ともいう。いつも陽気にふるまう姿を見せていたというのである。彼もまた「いいところ」を見せていたのだろうか。


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