180. イタロ・カルヴィーノ 冬の夜ひとりの旅人が

「冬の夜ひとりの旅人が」(1979)は、カルヴィーノの最晩年の作品。
「あなたはいまイタロ・カルヴィーノの新しい小説『冬の夜ひとりの旅人が』を読み始めようとしている。」という有名な出だしで始まる。

男性読者よ、あなたの行方定まらぬ航海もそろそろ上陸地点を見出す時だ。大きな図書館より以上にあなたを無事安全に迎え入れてくれる港があろうか?あなたがそこから出発し、本から本へと世界じゅうをへめぐったのちに戻ってきた町にも図書館はある。読み始めた途端にあなたの手から蒸発してしまったあの十冊の小説がその図書館にあるかもしれないという希望がまだ残っている。
(脇功訳)


でもこの奇妙なスタイルにとまどう必要なんてない。難解で要領を得ないなんて嘆く必要もない。解読に迷うことなどない。作家自身が『本が直接に伝達するはずの、あなたが、多かれ少なかれ、本から汲み取るはずの解釈以外に軽々しく付け加えることが出来るような解釈はないのだ』と書いているのだから。さすがはカルヴィーノ。なんとまあ親切だこと。


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