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186. イアン・サンソム 蔵書丸ごと消失事件

「蔵書丸ごと消失事件」(2005)は、<移動図書館貸出記録>と副題が付いたユーモアミステリシリーズの第一作。イギリスでは、現在まで4作品が出版されているらしい。図書館司書を主人公にしたミステリの新しいシリーズときては、もちろん見逃せないところである。

この業界で移動図書館を図書館の最高峰と考えているものはあまり多くないといっても、まずさしつかえないだろう。図書館の最高峰としてあげられるのは、英国国立図書館とかニューヨーク市立図書館とかアレクサンドリア図書館といったところだ。その頂の下に位置するのが大学図書館とか個人の学術図書館であり、さらにその下に大きな公立図書館があって、そのまた下に地域図書館や図書館の分館、それに学校の図書館や病院の図書館や刑務所の図書館や精神病院の長期入院患者用の図書館がくる。そして、この順位表の底辺よりさらに下、じめじめした田舎のホテルや歯医者の待合室にあるリーダーズ・ダイジェスト版の赤い模造革装丁の名作全集とおなじくらいのところに位置しているのが、移動図書館だった。
この業界における移動図書館の地位は、いうなれば医学会における足病治療医、プロスポーツ界における屋内カーペット・ボウリングのようなものだった。
「おことわりします」イスラエルはくり返した。
(玉木亨訳)


主人公のイスラエルは、北アイルランドの片田舎にようやく図書館司書の仕事をみつけたものの、辿りついてみると図書館は閉鎖されており、あてがわれたのは移動図書館の運転手兼司書役であった。おまけに、肝心の本が無い!
・・・設定はなかなか面白い。作者の本と図書館に対する熱い思いも充分に語られている。本好きとアイルランド人に対する皮肉やジョークも気が利いている。しかし、ほんの少しだけ、どこか物足りない。でもわたしは、これをただの軽い読み物にとどまらせているものは何かなんて考えたりはしない。だってこれはただの軽い読み物だもの。


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