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192. アルフォンス・ドーデー 法王のらば

「法王のらば」は、短篇集『風車小屋だより』(1869)に収録の一篇。
この連作集には、プロヴァンスの片田舎の風車小屋を買い取り居を構えた作家の、田園生活や旅の物語が綴られている。南仏地方の自然や民話や動物についてのユーモラスでゆったりとした筆致が快い。実際には風車小屋に住んだというのがフィクションだったにしても。

プロヴァンスの農夫たちが、話を美しくするために使う、あらゆるおもしろいことわざや格言のうち、これほどすばらしい、これほどふうがわりなものを私は知らない。風車小屋の周囲十五里以内では、執念深く、復しゅうに燃えている男のことを話す時、『あの男にきをつけろ!・・・・・・七年間足げを企んでいた法王のらばみたいなやつだぞ。』という。このことわざがどこから起ったのか、法王のらばとは、また七年間企んでいた足げとは何のことか、私はずいぶん長い間、探してみた。(中略)
  そりゃきっと せみの図書館 だけにあるんでしょうよ。と笛吹きじいさんは笑いながらいった。
なるほどと思った。せみの図書館なら、すぐうちの前にあったから、一週間ばかり通いつづけた。
これは驚くべき図書館で、すばらしく充実し、日夜詩人に開放されて、たえず音楽を奏しているシンバルたたきの小さな図書係りが、用を達してくれる。私はそこで気持のよい数日を送り、一週間  仰向けになって  研究の結果、ついに私の望みのもの、すなわち例のらばと七年間企んでいた有名な足げの物語を見つけだしたのである。(桜田佐訳)


<法王のらば>よりも、この<せみの図書館>という言い回しに驚いた。まさに、これほどすばらしい、これほどふうがわりなものを私は知らない、である。ただこれがドーデー独自の比喩なのか、そんな慣用句がフランス語にはあるのかどうかは、寡聞にして知らない。そうだ、フランスでは、蝉はプロヴァンス地方にしかいないとも聞いたのだが、これも怪しいかな?

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