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204. E.T.A.ホフマン 黄金の壺

「黄金の壺」(1814)は、『カロ風幻想作品集』の一篇として発表された。作者自身によって「新しい時代のメールヘン」と銘打たれている。"おとぎばなし的な不可思議なことどもが傍若無人にどかどかと日常の現実に入りこんで、登場人物たちをひっとらえていくさま"を描こうとしたものだという。・・・まさに!

「さあ、着きましたぞ!」
アンゼルムスが夢から醒めたようにあたりを見まわすと、そこは四方を本棚にかこまれた天井の高い部屋で、ふつうの書斎や図書室とどこも変わったところがありません。まんなかに大きな仕事机、そのまえに布張りの肘掛け椅子。
「ここが」と、リントホルストが言いました。「さしあたってのあんたの仕事部屋だ。そのうちに、あんたがさっき突然わたしの娘を呼んだ、あの青い図書室で仕事をしてもらうかもしれんが、さきのことはまだわからん。  だがいまは、与えられた仕事をほんとうにわたしの希望と要求どおりに果たす能力のあるところを、まず見せてほしいですな」
(大島かおり訳)


この作品の主役はなんといっても金色の蛇と黄金の壺、すなわち<GOLDEN>であることは間違いのないところである。しかし!一方で、通奏低音のように、絶えず響いてくるもうひとつの色相がある。極めて重要な役割を担う。それが、<青>だと思うのである。
アンゼルムスの着ている青みをおびたグレーの燕尾服、ヴェロニカの青い眼、書記官が巻く青い手拭、暖炉の青い火、闇夜にうねる青い稲妻、そんなものに導かれながら物語の最後にたどりつくのは、黄金の壺が置かれている青い部屋!・・・そしてなによりも、金色の蛇=ゼルペンティーナの魅惑的な濃い青のひとみ!!


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No title

こんにちは。

図書館シリーズは終了されたのですね。
図書館大好きなので少し残念ですが、次のテーマは青ですか。
青も大好きな色なので、楽しみです。

来年も、読み応えのある素敵なブログをお待ちしています。^^

こんにちは

ayah さま

コメント、ありがとうございました。
図書館シリーズは、まだまだ書きたい本があるので、いつかまた続きを書いてみたいと思っています。

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①自転車、②図書室、③青、④メキシコ、⑤フルーツ、⑥階段、⑦画家、⑧スープ、⑨音楽、⑩綠、です



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