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210. 舞城王太郎 やさしナリン

「やさしナリン」は、舞城王太郎の新作、『新潮』2012年1月号に掲載の中篇である。
“可哀想に弱く、やさしさに過剰に突き動かされて突飛な行動を取ってしまう”という問題を抱えた兄妹を主題に描く。

夫の緑里(みどり)が十ヶ月の赤ん坊を朝六時半に受け取って帰り、「葵衣(あおい)の旦那の弟が事故に遭って、旦那仕事中だから葵衣が駆けつけてあげないといけないらしくてさ、頼むよ」と焦燥した様子で言われたときあら大変そういう事情ならと義妹の子、橙(だいだい)くんを受け取る。


主人公は出産と育児で休筆中の作家。登場人物として、旦那の名前が緑里、その妹が葵衣、その息子が橙と、カラフルな名前が並ぶ。この色づかいは何だろう?と、そんなことを考えていては彼の小説は読めない、さっさと物語の方が先に進んで行くからだ。ノヴェルスを主戦場としていた時期と比べると、ずいぶん速度もパワーも控え気味ではあるけれど、物語の縁に、文章の端々に、この作家らしさを見ることができて、大いに楽しめたのでありました。最近の舞城作品については、うがった見方をすれば、「逞しいネオ青春小説」を書こうとして、どういうわけか「優しい家族小説」のようなものになってしまっているというような捉え方もできるのだろうけれど、そこはそれお正月だということでこちらも優しい眼でみてあげればいいのだと思うのである。

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