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225. プルースト 失われた時を求めて

引用は、第二篇「花咲く乙女たちのかげに」から、”ジルベルトの便箋”にまつわるエピソードの部分。・・・ジルベルトは、スワンとオデットの娘。”私”の初恋の相手である。

そればかりか、ジルベルトが女友だちを招くお茶それ自体も、これまで長いこと彼女と私のあいだに積み上げられた最も越えがたい障壁と思われていたのに、今ではそれが二人を結びつける機会になり、彼女はそれを(私はまだかなり新しいつきあいだったから)いつも違った便箋に書かれた短い手紙で知らせてくれるのだった。あるときは、浮彫り模様の青いむく犬が、感嘆符のついたユーモラスな英語の文句の上にちょこんとのっている便箋だったり、別なときには錨が一つ上についているものだったり、G・Sという頭文字の組合せがむやみに横長に伸びて用紙の上部をすっかり占めていたり、あるいはまた「ジルベルト」という名前が私の女友だちの署名を真似た金色の文字で紙の一角を横切っており、その末尾の線が、黒く印刷されている開いた傘の下にはいりこんでいたり、またはその名がシナの帽子の形をした組合せ文字のなかに閉じこめられていて、すべての綴りが大文字でそこに含まれているけれども、そのどれ一つも判読できないものだったりする。
(鈴木道彦訳)



青いむく犬の便箋! 微笑ましいエピソードである。
そりゃまあ、なんたって初恋のエピソードなんだから。

しかし、今ならサンリオショップかロフトででも売ってそうな便箋という気がしないでもない。これに比べると、もっと大人のチョイスがなされた事例を思い出した。それは次回。




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