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244. オラクルナイト、ポール・オースター

「オラクル・ナイト」は、オースターの(日本では)新作。といっても、書かれたのは2003年で、邦訳が出るまでに7年もかかっている。でも仕方がない。柴田さんは忙しいんだ。代わる人もいないんだ。急かさないで原書を読めばいいんだ。
・・・病気だった作家、退院しリハビリの日々、34歳だが老人のよう、妻と二人でブルックリンに住む、ある朝散歩に出て文房具店を見つける、そこには中国人のオーナーがいた。

ポルトガル製のノートがとりわけ私には魅力的に見えた。表紙は硬く、方眼の罫が入っていて、糸で綴じた紙はしっかり厚く、字もにじまなさそうだ。手にとった瞬間にもう、これは一冊買うしかないと私は決めていた。(中略)
山にはノートは四冊しか残っておらず、そのそれぞれが違った色だった  黒、赤、茶、青。私は青を選んだ。それがたまたま一番上に乗っていたのだ。
(柴田元幸・訳)


オースターらしい小説である。しかもさらに進化している。とても巧みな小説である。冒頭の「不思議な文房具店」のエピソードだけで、思わず唸ってしまった。読み始めてすぐに、こんな小説が読みたかったんだと思わせられてしまう。もちろんそれが嫌ではない。こんなに小説を読む楽しさを味あわせてくれるのなら、率直に作家の手に乗ろうと思ってしまう、そんな作品である。しかし、あまりに技巧的であるので、読み終わるまえにせっかく暖まったこころが冷めてしまうかもしれない。わたしもちょっと間に合わなかった。




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