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249. ナボコフ 初恋

コレットの「青い麦」は初恋譚であるし、ナボコフの「初恋」にはコレットという少女が登場する、青い服を着て。   それにしてもナボコフの初恋譚!である。

浜辺で褐色に濡れている場所、引き潮のときには最高の泥の城をこしらえられるあの場所で、ある日、私が砂を掘っていたら、たまたま隣り合わせになったのがコレットというフランス人の少女だった。
彼女は十一月で十歳になるところ、私は四月で十歳になったところだった。彼女がほっそりした指の長い足で、菫色の紫貝を裸足で踏んづけてしまい、そのぎざぎざになった貝殻に注目が集まった。ううん、ぼくは英国人じゃないよ。目鼻立ちのくっきりした彼女の顔のそばかすが、緑がかった目にもかすかにあふれているみたいだった。着ているものは今で言う遊び着で、袖をまくり上げた青のジャージーと青のニットのショーツという組み合わせだ。最初は男の子かと思いこんでしまい、よく見ると細い手首にブレスレットをしているし、セーラーハットの下から螺旋状になった茶色の巻き毛が垂れ下がっているので、不思議に思ったものだ。
(若島正訳)


「初恋」(原題は「コレット」)、は、作品集『ナボコフの一ダース』(1958)に収録。英語で書かれた短編である。
この作品は、作家自身の注釈によれば、・・・(実名を避けたことを除けば)あらゆる細部において作者が記憶している人生と違わない、のだという。


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こんにちは!
先日ナボコフの「カメラ・オブスクーラ」を読みました。
「初恋」なんていう直球そのままの小説もあったのですね。
これも読んでみたいです!

おはようございます

「カメラ・オブスクーラ」、古典新訳文庫のやつですね、わたしも読みたいと思っていたところでした。「初恋」と比べると、いちどに二球、投げるような複雑な物語なんでしょうね。
(返信が遅れました。予約投稿の技を覚えてからは、もう自動更新に頼りっぱなしになりがちで、反省しています)
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