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251. 歌姫空色のサラーマー(千一夜物語)

岩波文庫版、『完訳 千一夜物語』は、マルドリュス版からの邦訳である。「歌姫空色のサラーマー」は、最終巻、第980/981夜に語られる。

わしが音楽と歌の稽古をしてやった若い娘と女と奴隷のなかで、空色のサラーマーよりも美しく、元気で、魅力があり、才気に富み、天分の豊かな女弟子はついぞいなかった。この小麦色の乙女を、われわれは「空色」と呼んでいた。それはその口辺に、青味がかったおびただしい口髭の愛らしい痕跡が、さながら巧みな書記の筆か、彩色工の軽妙な手かが、そこに風情豊かに引いたとでもいうように、細い麝香の線にも似て、うっすらとあったからである。わしが稽古をつけてやった頃、彼女はまだまったく子供で、花咲いたばかりの少女であった。小さな両の胸乳は大きくなりはじめ、その軽い衣を持ち上げ、少しばかり押し上げて、胸から衣を離しているのであった。彼女を眺めることは、歓喜であった。それは、精神を覆すばかり、眼を眩ますばかり、分別を飛び去らすばかりであった。集いに出ると、たとえそれがクーファでもっとも名うての美女たちの寄り集まりであろうと、人々はもうサラーマーしか見なかったものだ。彼女がただ姿を現しさえすれば、「ああ!空色が来たぞ」と人々は叫んだ。
(佐藤正彰訳)


恋と不思議と冒険の物語、燦然と花開いた説話の饗宴!
・・・ほんと、そのとおりなんだものなあ。
ここには、物語の愉しみが満ちあふれている!




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