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274. モンゴメリ 青い城

アン・シャーリーに比べると、この物語の主人公であるヴァランシーは、不当に低い扱いを受けている。(笑) 主人公だけではない。この小説もそうだ。重厚な物語だけが価値あるものなのか。人物描写の底が浅いとか自然描写が少ないのは意図的なものでないと言えるのか。だいたい、リアリティのないロマンチックなシンデレラ物語というのは悪口になるのだろうか? 愚かな親族や村人たちと主人公が織りなす悲喜劇を表現するのにこれが最適の手法であったとは考えられないのか。実際に、少女の夢、いや29歳の独身女性の夢を羅列していく部分など、その表現の徹底ぶりは見事というしかない。と思うのだがどうだろうか。

いつもおびえていて、さからうこともできず、言うなりになっているヴァランシーは、現実の生活ではそうでも、想像の世界ではその反動で、すばらしい夢の中に住んでいた。スターリング一族の者も、その類縁の者も、そんなことにはまるで気づいていなかったし、とりわけ、母親やいとこのスティックルズはそうだった。だから、だれもヴァランシーが住む家を二つ持っているのを知らない。  エルム通りの、醜い、赤レンガの箱みたいな家と、空想の中の”青い城”と。
(谷口由美子訳)


物語の舞台はプリンス・エドワード島、ではなくて、オンタリオ州マスコウカ。作家が、結婚後に住んだリースクデールからほど近いところ。モンゴメリは、ここで休暇を過ごし、いたく気に入ったということらしい。この街を舞台に、「青い城」(1926)を書いた。・・・彼の地では、毎年、夏に、「赤毛のアンそっくりさん大会」が催されるらしいが、わたしはまだ訪ねたことはない。



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