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285. アナトール・フランス 青ひげの七人の妻

「青ひげの七人の妻」(1909)は、ペローの青ひげをぽおんと裏返しにしたような作品である。”青ひげ善人説”を、みごとに提示してみせる。

土地の人びとの多くはド・モンラグ氏を青ひげという名前でしか知らなかったが、それは領民が領主に与えた唯一の名前だったのである。事実、彼の髭は青かったが、それは黒いばかりに、そのために青かったのであり、青かったのはいわばあまりに黒いためだったのである。(中略)
ベルナール・ド・モンラグ氏は好男子であり、背が高く、肩幅が広く、肉づきがよく、顔の道具も揃っていた。田園風で、貴婦人の部屋やサロンよりは森の香りのほうがよけいに染みていたことは確かであるが、とはいえ、風采がそんなだし、金持ちなのであるから、当然女たちの気に入るはずなのであるが、それほどに行かなかったのは事実である。彼の内気がその原因であった。内気が原因なので髭のせいではない。貴婦人たちは彼をやみがたい力で惹きつけながら、しかもまたどうにもならぬ恐怖の感情を起こさせたのであり、彼は婦人たちを愛すると同じ程度に恐れたのである。これこそすべての彼の不幸の始まりであり第一の原因であった。
(杉捷夫訳)


青ひげは、ペロー以降、ずいぶんいろんな作品の中で語られてきた。拙ブログの中でも、アナトール・フランス、ウィリアム・アイリッシュ、エステルハージ・ペーテル、フレドリック・ブラウンと、気が付いたら四篇も取り上げてしまっている。なので、ヴォネガットもバラージュ・ベーラも寺山修司の青ひげも、見送らざるをえない。残念である。無念である。

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