スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

291. ダニエル・ぺナック 片目のオオカミ

「片目のオオカミ」(1984)は、ペナックの第二作目の小説。動物園の檻をはさんで少年とオオカミが出会うところから物語はスタートする。ペナックが書くのは、カモ少年もマロセーヌのシリーズも、どれも児童文学なのだろうが、年長さんが読んでもきっかり愉しませてくれる。それは、彼が、悲観主義にも教訓話にも走らずに、ただ少年と少女をひたすら描いていくことに徹しているからだと思う。

少年は、オオカミの目の中に、それまでだれひとり見たことのないものを発見した。なんと瞳は生きていたのだ。それは、子どもたちに囲まれ、からだを丸めて寝そべっている一匹のめすオオカミの姿になった。(中略)
子どもたちは、赤褐色の光輪で黒い炎を包んでいた。
「虹彩だ。瞳を取りまく虹彩だ」と少年は思った。
そのとおり、五匹は、たしかに虹彩と同じ赤褐色だった。ただ、六番目は青い色をしていた。澄んだ空の下で凍った水のように青い。まさに青いオオカミだった!
七番目の小さな黄色のめすオオカミは、金の稲妻のようだ。この子をみつめるとき、だれもがまぶしそうに目を細めた。兄弟たちはこの子を<スパンコール>と呼んでいた。
(末松氷海子訳)


ペナックのマロセーヌシリーズは、フランスではキヨスクに平積みされるような大のベストセラーらしい。しかし、日本ではハードカバーしかないこともあって、最新作の「ムッシュ・マロセーヌ」は、なんと3,675円。
図書館需要以外に、いったい何部、売れるのだろう。わたしも、ちょっと躊躇ってしまった。海外文学ファン3,000人説ってのは今でも有効なのかしらん。・・・「片目のオオカミ」は、幸いペーパーバック版があって893円である。白水社さん、ありがとう。


関連記事
スポンサーサイト

⇒comment

Secret

被災地の学生を応援しよう!
プロフィール

jacksbeans

Author:jacksbeans
ようこそ!
記事のカテゴリ区分は、
①自転車、②図書室、③青、④メキシコ、⑤フルーツ、⑥階段、⑦画家、⑧スープ、⑨音楽、⑩綠、です



にほんブログ村 本ブログへ

ブログ村ランキング参加中、
クリックしていただけると幸いです。

カテゴリ
月別アーカイブ
04  12  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04 
検索フォーム
最新コメント
最新記事
PVアクセスランキング/海外文学
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。