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301. オクタビオ・パス 書くこと

「書くこと」は、詩集 『閉ざされた門』(1938-46)に所収。
オクタビオ・パス、20代から30代にかけての作品である。

いかなる孤独な時でも、
紙のうえにペンが書くとき、
誰がそのペンを導くのか?
ぼくに替って書いている者は誰に宛てて書いているのか?
唇と夢でつくられた岸辺、
不動の丘、湾、
永遠に世界を忘れようとする肩なのか?

ぼくのなかの何者かが書き、ぼくの手を操り、
ひとつの言葉を選び、立ち止まり、
青い海と緑の山の間でためらう。
氷のような熱意で
ぼくの書くものを熱視する。
この厳正な火のなかで一切が燃やされる。
しかしこの裁判官も犠牲者であり
ぼくを罰すると同時に、自らをも罰する。
彼は誰に宛てても書かないし、誰をも呼ばない。
彼は自分自身に宛てて書き、自分自身に没頭し、
そして自分を救い、そして自分自身に戻る。
(真辺博章訳)



この簡潔で明晰で静かな熱意にあふれた、若きパスの「詩人宣言」とでもいうような作品が、わたしは大好きである。邦訳は、土曜美術社版、世界現代詩文庫『オクタビオ・パス詩集』に収録されている。



PS. メキシコについて記事を書くとき、わたしがいつも念頭においているのは、パスの次のような言葉である。(『孤独の迷宮』、1960)

「アメリカ人がメキシコに、
メキシコを探ろうとしたことは一度もない」 

もちろん、この言葉はここで終わりではなくて、”彼らがメキシコに探し求めたのは・・・”と続いていくのだが、あえてそこは書かずにおこうと思う。警句として、頭のなかで響かせておこうと思う。


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