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312. ホルヘ・イバルグエンゴイティア  カナリアとペンチと三人の死者のお話

ホルヘ・イバルグエンゴイティア(1928-83)は、メキシコの作家。
訳者によれば、彼は、メキシコの作家にしては珍しい骨太のユーモアをたたえた作品を書いたという。   「カナリアとペンチと三人の死者のお話」は、短編集『ヘロデの掟』(1967)に所収。三つの掌編を連ねた作品。気が利いていて、ちょっと笑わせてくれる。邦訳は、アンソロジー『美しい水死人』(福武書店)に収録されている。

ひどくにぎやかな通りから二十メートルのところだというのに、長いこと、ぼくの家のまわりは草木がぼうぼうの空き地だった。ただ、かつてはイエズス会のものだったその土地も、そのころには、ゴミ捨て場、公衆便所、乞食の避難所、はした金をやりとりする賭場、金のないアベックや待ちきれないアベックのベッドとなってしまっていたが。(中略)
ある日の午後三時のこと、家では八人か十人くらいの人間がダイキリを飲んでいた。ぼくはシェーカー片手に台所にいたが、そのとき、針金の鉤が裏庭に入ってきて、伯母の大好きなカナリアの籠を外してもっていくのが見えた。ぼくはびっくりしたが、気を取り直すや自分の部屋に駆け込み、しまってあったピストルを取りだして撃鉄をおこすと窓のところに飛んでいって、窓を開けた。二十メートルむこうで、どうにもみすぼらしい泥棒が籠を手に、コヨトラン一にぎやかな通りに面した生垣を跳び越えようとしていた。ぼくは狙いをつけ、引き金を・・・、
(安藤哲行訳)



引き金を・・・、のあとの結末を書けないのが辛いところである。メキシコ人のユーモアというのも、なかなか洒落ているのでありました。



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