38.ジェローム・K・ジェローム 自転車の修繕

ジェローム・k・ジェロームといえば「ボートの三人男」であるが、なんと「自転車の三人男」という続編があるのだという。
探してみると邦訳は無し。落胆していたら、持つべきものは友人だ、一部が訳出されており、SFマガジンの浅倉久志追悼号(2010/8)に載っているという。おっとその号なら持っていた筈。
見つけてきたのが、この短篇 =「自転車の修繕」(1900)、である。期待通り面白い!浅倉さんに感謝(合掌)。

彼は前輪とフォークをつかんで、手荒に揺さぶった。
「おい、よせよ。乱暴するな」ぼくはびっくりして止めた。
なぜいきなり揺さぶったりするのか、よくわからなかった。べつに自転車が彼にかみついたわけでもなんでもない。それに、もし自転車のほうで揺さぶってもらいたがっているのなら、揺さぶるのは主人のぼくにまかせてもらいたい。これじゃまるで飼犬をひっぱたかれたような気持ちになる。
彼。「この前輪、よろけてるな」
「きみがよろめかせなきゃ、なんともないさ」とぼく。事実、よろけてなんかいない----あれがよろけているなら、世の中よいよいだらけだ。
彼。「こりゃ危険だぜ。ネジまわし、あるかい?」
そこできっぱりと断わればよかったのだ。・・・
(浅倉久志 訳)


英国流ユーモア小説の古典である。ああこの自転車の運命ときたら!
100年余を経過した今では、抱腹絶倒とまではいかないものの、依然クスリと笑わせるだけの力を残している。ジーヴスには笑えないという方も、きっとこちらでは笑えると思うのでお薦めしたいとも思う。

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