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339. アルフォンソ・レイエス アランダ司令官の手

アルフォンソ・レイエス(1889-1959)は、メキシコの詩人、作家。ボルヘスが親しく教えを請うた博識の人だという。作品も、学者らしい博識と豊かな想像力がこめられたもの、さらには幻想的なものと多彩である。フエンテスなど、後のメキシコの作家に多大な影響を与えたという。 
    「アランダ司令官の手」(1920頃)は、短編集『十五の現在』(1955)に、所収。邦訳は、アンソロジー『美しい水死人』(福武書店)に収録されている。

ベンハミン・アランダ司令官は戦闘で片方の手を失った。運悪くそれは右手だった。世の中には手の収集家というのがいて、その人たちはブロンズや象牙、水晶、木製の手を集めているが、そういう手の中には彫像、あるいは聖像から失敬してきたものや古いノッカーも含まれている。それが外科医となると、アルコール漬けにしたもっと薄気味の悪いものを大切に保存している。だとすれば、自分の武勲を物語るこの手を剥製にして、しまっておいてもおかしくはないだろう。脳や心臓のほうが手よりも大切だとは言えないのだから、とアランダ司令官は考えた。
(井尻香代子訳)



なるほどこれは、メキシコ的、ラテンアメリカ的幻想小説の先達にふさわしい豊かな想像力の賜物であると唸ってみたり、フェンテスや、ガルシア=マルケスの向こう側には、こんな巨人が控えていたのかと感嘆したり、すっかりメキシコの作家の奥の深さに魅せられていくのでありました。



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