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345. 平岩弓枝 小判商人(御宿かわせみ)

「小判商人」(2004)は、御宿かわせみシリーズの一作。通算、第255作。単行本、第33巻に収録。シリーズは現在、明治維新篇に突入しているが、本作の舞台はまだ幕末の頃、日米通商条約締結後に起こった”通貨戦争”を背景にして物語を展開している。

その日、神林麻太郎と畝源太郎が、金春屋敷に近い出雲町にある高山仙蔵の家へ出かけて行ったのは、仙蔵と取り決めてある日であったからである。
月の中、五の日と拾の日が、高山仙蔵の言えへ通うことになっている。二人の少年にとって、この家での学習は楽しみの一つだった。(中略)
小半刻もした時分、仙蔵は帰ってきた。
「やあ、待たせてすまなかった」
出迎えた二人に詫びて、羽織を脱ぎながら居間へ入るのを見て、麻太郎と源太郎は井戸端へ手を洗いに行った。
戻って来ると、仙蔵は懐中から布袋を出し、その中から銀色に光る貨幣を掌に取った。
それには、二人とも、見覚えがあった。
「先生、洋銀ですね」
 なんとなくなつかしい気がして麻太郎がいい、仙蔵は、
「見た所、メキシコ・ドルラル」のようだがね」
 掌にのせた洋銀を二人の前に突き出すようにした。



この幕末のメキシコ・ドルラルをめぐる事件については、他にも幾つかの時代小説で取り上げ
られている。当時としては、それだけ大きな問題だったのだろう。御宿かわせみでも、先に、第
225作「メキシコ銀貨」という作品があり、本作はその続編といってもよい内容になっている。
・・・”市井”の側から見ると、通貨戦争というのもこんな姿をしていたということだろうか。それ
よりも、麻太郎と源太郎の少年探偵姿が微笑ましいと、かわせみファンならそう読むべきか。



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