45.ウェルマン&ウェルマン ホームズの宇宙戦争

「シャーロック・ホームズの宇宙戦争」(1975)、ウェルズの「宇宙戦争」とホームズ譚を重ね合わせた二重のパロディのようなものかと軽い気持ちで読みだしたのだが。そんな見方をスパッとひっくりかえすような愉しい作品でありました。本家の「宇宙戦争」ってこんなに面白かったかと思うくらい。それにワトスン博士によれば1902年の火星人襲来に関する記録という面でも本家には問題があるという。<<ウェルズ氏の『宇宙戦争』は、大人気を博した書物であるが、じつはこれは、著名な急進派にして無神論者であり、かつまた、F・ハリスやG・バーナード・ショウ、あるいは彼らよりさらに芳しからぬ一派の寛大な仲間である著者の、きわめて不正確な記録である>> …はは、散々だね。

目をさましたのは日の出どき、隣室からホームズの興奮した声が聞こえたときだった。
はっとして、私はすぐさま寝床からとびだした。フックから部屋着をひっつかむなり、急いでそれをまとい、居間へ駆け込んだ。家主のハドスン夫人がそこにいた。(中略)その彼女をホームズが抱きかかえて、ソファに坐らせようとしている。
「マーサ!」と、彼は大声で言った。彼がハドスン夫人を名前で呼ぶのを聞いたのは、これが最初にして最後である。「ドニソープから動いちゃいけないと言っておいただろう。あそこなら、すくなくとも当面は安全なんだ」
「でも、あなたがどうなったのか、たしかめずにはいられなかったのよ」彼女は泣き声で言った。(中略)
「その一念で、百マイルを越す道をやってきたのか」と、ホームズは言った。「どうやら足踏み二輪車に乗ってきたらしい。一目瞭然だよ---そういうふうに服に泥をはねあげるのは、あの型の旧式な自転車しかないはずだ」(深町眞理子訳)

なんと!ホームズとハドスン夫人は、恋仲であったのか。この本からは、そんな新しい発見も得られます。
                                   
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