スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

447. ランペドゥーザ 鮫女 (フルーツ小説百選)

ランペドゥーザの「鮫女(セイレン)」(1961)は、文字通り”セイレーン伝説”を基にした短編である。邦訳は、未来社・西本晃二編のアンソロジー、『南欧怪談三題』に所収。
ここには、なにやら作家本人を思わせる老年の大学教授と、同じシチリア出身の若い新聞記者の男が登場してきて、話を始める。さて、この話の中で、セイレーンはどんな姿で登場するのか?

われわれは永遠の島シチリアについて語り合った。島の自然、ネーブロディに満るローズマリーの芳香、メリルリで採れる蜂蜜の味、エンナの高みから、五月の風の日に、一面の穀物畑の穂がたわわに波打つ有様、シラクーザの近郊を領する静寂、六月のさる日暮れ時に、周囲の柑橘類の畑からパレルモの街に向かって、人呼んで「疾風」のごとくに吹きおろすオレンジの香りなどについて。
(西本晃二訳)


シチリア島で疾風のごとくに吹きおろすオレンジの香りの向こう側には、比類を絶した美しさをひめた海が横たわっていて、美しさと同時にある教訓を示してくれる。その教訓とは、『海のくれるものは、どれもみな「危ない」んだ!』、ということなのだそうだ。
・・・読み進めると、そこには、“怪談”というようなおどろおどろしさは無い。ランペドゥーザにかかるとギリシア神話もこんなふうな奇譚に変身するのかと、その手際と味わいに感嘆するのみである。



にほんブログ村 本ブログ 海外文学へ



関連記事
スポンサーサイト

⇒comment

Secret

被災地の学生を応援しよう!
プロフィール

jacksbeans

Author:jacksbeans
ようこそ!
記事のカテゴリ区分は、
①自転車、②図書室、③青、④メキシコ、⑤フルーツ、⑥階段、⑦画家、⑧スープ、⑨音楽、⑩綠、です



にほんブログ村 本ブログへ

ブログ村ランキング参加中、
クリックしていただけると幸いです。

カテゴリ
月別アーカイブ
12  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04 
検索フォーム
最新コメント
最新記事
PVアクセスランキング/海外文学
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。