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495. フランツ・カフカ 変身 (フルーツ小説百選)

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いきなりの余談で申し訳ないが、「変身」(1912)を書いた頃のカフカはのちに婚約を交わすことになるフェリーツェ・バウアーとの文通を始めていて、その手紙のなかで「変身」の執筆状況を逐一知らせていたのだという。ところで、この彼女の名前、フェリーツェ・バウアーを英語読みすると”フルーツ・パーラー”になる。

父親は彼を爆撃する決心をしたのだった。食器台の上の果物皿から リンゴを取ってポケットにいっぱいつめ、今のところはそうきちんと狙いをつけずにリンゴをつぎつぎに投げてくる。これらの小さな赤いリンゴは、まるで電気にかけられたように床の上をころげ廻り、ぶつかり合った。やわらかに投げられた一つのリンゴがグレゴールの背中をかすめたが、別に彼の身体を傷つけもしないで滑り落ちた。ところが、すぐそのあとから飛んできたのがまさにグレゴールの背中にめりこんだ。突然の信じられない痛みは場所を変えることで消えるだろうとでもいうように、グレゴールは身体を前へひきずっていこうとしたが、まるで釘づけにされたように感じられ、五感が完全に混乱してのびてしまった。
(原田義人訳)


そんな戯言はともかく、このリンゴのシーンはとてつもなく強烈である。
このシーンをもって、「変身」には、隠れたフルーツ小説の名作という称号を預けてもよさそうだと思ったりするのだがどうだろうか。



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