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803. マルセル・エイメ 絵具箱

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エイメの『おにごっこ物語』シリーズ(1934)の一篇、「絵具箱」に登場するのは二人の小さな姉妹である。
妹の七つのお祝いに伯父さんからもらった絵具箱を持って、裏の牧場に絵を描きに出かけていくところから物語は始まる。・・・はじめて絵を描くときには注意しなければいけないよ、というエイメらしい教訓にならないような奇妙な教訓が含まれている。

「わたしたちが留守の間に、何があったんだい?」(中略)
「ろばが二本脚になるし、牡牛はいなくなるし、うちの立派な大きい馬は、生まれて三カ月の兎ぐらいになっちまったというのは、と゜うしてなんだよ?」
「そうとも。どうしてだか、さあ、すぐに白状おし」
子供たちはこの恐ろしいニュースをまだ知らなかったのでとてもびっくりしましたけれど、起こったことはよくわかりすぎるほどでした。今朝二人は、あまり熱心に描いたものですから、自分たちに見えた通りのものを、モデルに強く押しつけてしまったのです。はじめて絵を描く時には、こういうことがよく起るものなのです。小舎へ戻って行く動物たちの方は、絵のことをひどく気にして、自尊心を傷つけられながら、牧場での出来事を何度も反すうしたものですから、その新しい姿が本物の体の上に、こんなに早く刻まれてしまったに違いありません。
(岸田今日子訳)



エーメ

さて今日は、デルフィーヌとマリネットと合わせて、もうひとりの画家を紹介したい。
この邦訳(大和書房版、ちくま文庫版)の表紙カバーと挿絵を描いた佐野洋子さんである。
あの快作『おれはねこだぜ』で魅せてくれた彼女の猫の絵が、ここにも登場してきて愉しませてくれる。
これを見るだけでもう満足!と書くと、エイメに叱られるだろうか。



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