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807. モーパッサン 悲恋

Miss Harriet


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「悲恋」(原題、Miss Harriet)は、短編集『Miss Harriet』(1884)に所収。
邦訳は、新潮文庫版『モーパッサン短編集Ⅰ』に収録。
作家の故郷であるノルマンディ地方に題材を取った”田園もの”の一篇である。
この鮮やかで悲しくてやや古めかしい物語の語り手は、老画家のシュナル。ただし、悲恋の主人公は彼ではない。

それは、わたしの二十五歳のころで、ノルマンディの海岸ぞいに、画工修業をしていた時分でした。
わたしが「画工修業」と申すのは、自然をモデルにして、習作をしたり、風景を描いたりするのを口実に、リュックを背負って、宿屋から宿屋へとわたり歩く、あの放浪の旅のことなのです。行きあたりばったりの、あの放浪生活ほど楽しいものはありませんからね。なにしろ自由です。なんの束縛もない。心配もなければ、屈託もない。明日という日を考える必要さえない。
(中略)
そのとき、とつぜん、道路に面した木戸があいたと思うと、一風かわった女がこちらにやってきました。非常にやせている、非常に背の高い女で、それが、赤い格子縞の、スコットランド風の肩かけにかたくつつまっている格好は、もし、旅行用白い日傘を持っている長い手が、ぴょこんと腰のところにあらわれているのを見なかったとしたら、両腕のない女だと思われてもしかたなかったでしょう。(中略)これこそ、まぎれもなくわたしの隣り客、宿のばあさんの言う、年増のイギリス人に相違ありません。
(青柳瑞穂訳)


この短篇は、2007年には、フランスでTVドラマ化され、日本でも放映された。
キャストは、画家がジェレミー・レニエ、英国女性はロール・キリング。
・・・ノルマンディの美しい農村風景に魅せられた。もちろん、その物語にも。



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