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828. フリオ・コルタサル グラフィティ (画家小説百選)

コルタサル


「グラフィティ」は、コルタサル(1914-1984)の晩年の短篇集『愛しのグレンダ』(1980)に所収の一篇。
この本には、すこぶる巧みでそれでいてきらりと尖った作品が10篇、収められている。
しかし、まずは、邦訳版の表紙を見なければならない。
カバー画は、レメディオス・ヴァロの「Locomotion Capilan」(1959)である。
この短篇集の魅力を確実に増幅する貴重な役割を果たしている。 

遊びとして始まり、そしてたぶん遊びのまま終わるものごとは数多くある。思うにあなたは、自分の描いた落書きの横に別の落書きを見つけて、面白い気がしたものの、偶然か気まぐれの産物だと考え、そして二度目になって初めて、それがわざと隣に描かれたことに気付いたのだろう。そこで今度はその画をじっくり眺めたばかりか、さらに、あとで戻って来てもう一度見直すことさえした。いつものように用心深く、通りに人がいなくなる時間、近くの街角にパトカーの影が一つも見えなくなる時間を見はからって、なにげなく落書に近づき、しかも正面からではなく、反対側の歩道から、あるいは隣のショーウィンドーに気があるふりをして斜向かいから眺めると、すぐに立ち去ったのだった。
(野谷文昭訳)


「グラフィティ」、物語の舞台は、軍事政権下のブエノスアイレスとみられるとある都市。
ここに、二人のグラフィティ・アーチストが登場する。
ひとりは物語を二人称で語りつづける語り手、もうひとりは「あなた」と呼ばれつづける画家。
二人称で語られる小説もめずらしいが、その物語の中で二人の描いたグラフィティ(落書き)同士が会話する!ことにも驚かせられる。
驚かされて、そして魅了される。

コルタサルには、画家や絵画が重要な要素となる短篇が多いのだという。
「グラフィティ」の他に、「局面の終わり」、「ソレンティーナメ・アポカリプス」、「ふたつの切り抜き」等々の作品が挙げられている。・・・・・邦訳がありますように!



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