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859. 三島由紀夫 貴顕 (画家小説百選)

花ざかりの森


画家小説集を編むにあたって、一冊くらいは、  単純に、主人公が画家であるという小説ではなくて、  逆に、 "自分が画家(芸術家)ではなかったという残酷な発見"の物語が混じってもいいだろうと思う。三島由紀夫の「貴顕」(1957)は、そんな作品である。

・・・少年時代から、死にいたるまで、治英の関心は絵画の上を離れなかった。

彼はのちに宗達のすぐれた鑑賞家になったが、絵画に対して、彼が不断に惹かれていたのは何だったかと私は考える。静止がまずまず彼をとらえた。画面の完結性がついで彼をとらえた。彼の父が蒐集家であったので、治英の育った環境は、東西の各種の名画に埋もれていた。(中略)
治英は少年時代から、陶酔的な生や外界の事物に対する或る疎遠な感じを抱いていたらしく思われる。(中略)
彼の絵画に対する関心は、おそらくこの無関心からはじまった。治英は何事をも彼に強制しない芸術として絵画を愛した。画家は絵画のこんな定義に多分憤然とするだろうが、彼にとってはそうだったのだから仕方がない。


この作品は、三島の学校の先輩で、早逝した徳川義恭氏をモデルにしたものであり、亡友への追憶として書かれたものらしい。
徳川義恭氏は、三島の処女作品集『花ざかりの森』(1944,七丈書院)の装丁を担当していた。その本の画像を揚げておこうと思う。



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