501. Today's Soup (soup it up!)

Todays Soup 001


  小さな南欧料理店をやっている知人がいた。店は、まずまず賑わっているように見えた。"パスタ・ランチ" が人気で昼間の客が増えたのだという。
ランチには、ミニ・サラダとカップ・スープがつく。そのスープがとてもうまいのである。パスタとサラダは、"並" だと思う。しかしそのスープは特別だった。独特の風味と不思議な味わいがあった。とてもおまけで付くスープとは思えない。
何のスープ?と訊いても、その日の有り合わせの材料で作るから決まってないよ、大きな声では言えないが"屑野菜のスープ" かな、サービスで付けるものだから高い材料など使えないさ、と答えが返ってくるだけ。たしかに、行くたびにスープの味は少しだけ違っていた。これなら"日替わりスープ"として売り物になるんじゃないの、とはボクの意見。そんな簡単なものじゃないよと、彼。


  わからないものだな。そうだね。"今日のスープ" が大当たりして店の内装がきれいになり彼の車が輸入車に変わった。その代り、彼は、毎日スープ作りに追われている。毎日毎日、違ったスープを用意するのは無理。それでも、最低20種類は必要だ。それでローテーションを組めばいい。さらに、ときどきspecialスープを交えていけば、それで目先が変えられる。スペシャル・スープってなに?とはボクの質問。それを一緒にちょっと考えてくれないかなと、彼が言った。


  そしてボクの提案である。 「スープ」が登場する本は、いっぱいある。もしかしたら、スープを描いた絵も、スープの音楽もいっぱいあるかもしれない。タブレットに本やCDや絵の画像をだして、そこに出てくるスープを再現して並べてみせたらどうかな。 例えば、今日は「アリスのスープ」、来週は「バッハの胡桃入りスープ」、次の週は「セザンヌの林檎とオレンジのスープ」といったふうに。 おっと手応え充分、純真な彼はこの案に乗ってくる様子。 ふふふふふ、ほんとうにやるのであれば思いっきり奇妙なスープを選んでやるぞ。例えば、ジョナサン・キャロルのガラスのスープだとか、ポルトガル民話の石のスープだとか。(つづく)



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