スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

888. ドナルド・バーセルミ アート・オブ・ベースボール (画家小説百選)

The Teachings Of Don B


バーセルミの短篇、「アート・オブ・ベースボール」(1984)、
邦訳は柴田元幸編訳のアンソロジー『夜の姉妹団』に所収。愉快な掌編である。
    この作品の冒頭で作家曰く、"芸術とは遊びである。だとすれば、今世紀におけるもっとも著名な芸術家の何人かが、その生涯の折々に野球選手でもあったという事実も、驚くにはあたるまい。"

  ウィレム・<ビッグ・ビル>・デ・クーニングの筆づかいといえば、現代芸術におけるもっとも豪快なスイングと呼んで間違いあるまい。思いきりよく、特大の一発を狙うかのようにイーゼルに筆を叩きつけるそのスタイルは、長年芸術家仲間のあいだでも、大きな驚嘆と激しい嫉妬の的となってきた。ドジャースの一員としてツアーした経験がこのオランダ人の巨匠にどこまで深く影響を及ぼしたかは、マンハッタンのビヤホールにおいてもイースト・ハンプトンの安酒場においてもしばしば論争の種となるところである。(中略)答えがいずれであれ、我々の記憶に残るのは、何といっても1939年の8月に、同国人の画家仲間とくり広げた死闘であろう。
  折しもその年、もう一人のオランダ人ピエト・モンドリアンが、徹底して幾何学的なそのカンバスの純粋性をしばし離れて、シンシナティ・レッズの投手としてマウンドに立っていた。偉大なる新造形主義画家は、みずからユニフォームをデザインするといって譲らず、・・・(後略)
(「アート・オブ・ベースボール/二人のオランダ人」、柴田元幸訳)


作品に野球選手として登場するのは、T・S・エリオット、ジャンゴ・ラインハルト、スーザン・ソンタグ、そして、嬉しいことに画家が二人も登場する。他には、詩人が一人、ギタリストが一人、作家兼批評家が一人であるので、二人というのは破格の扱いといっていいだろう。間違いなく画家小説に分類されるだけの要件を充たしているのである。なんという僥倖!
それにしてもである、モンドリアン模様のユニフォームが見たい。



にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

ブログ村ランキング参加中、クリックしていただけると幸いです


関連記事
スポンサーサイト

⇒comment

Secret

被災地の学生を応援しよう!
プロフィール

jacksbeans

Author:jacksbeans
ようこそ!
記事のカテゴリ区分は、
①自転車、②図書室、③青、④メキシコ、⑤フルーツ、⑥階段、⑦画家、⑧スープ、⑨音楽、⑩綠、です



にほんブログ村 本ブログへ

ブログ村ランキング参加中、
クリックしていただけると幸いです。

カテゴリ
月別アーカイブ
04  12  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04 
検索フォーム
最新記事
PVアクセスランキング/海外文学
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。