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894. マルセル・エイメ よい絵 (画家小説百選)

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エイメ (1902-67)は、モンマルトルに長く住み、モンマルトルを舞台に作品を描いた。
だから、作品のなかにはいつも売れない画家や貧乏な作家が登場してくる。
それが愉しみである。

早川書房版の作品集『壁抜け男』を読んでいると、ちょっと困ってしまう。
こちらにもあちらにも画家が登場してきて、どの作品を選べばいいのか迷ってしまうからである。
表題作の「壁抜け男」、そして「カード」、「パリ横断」、「サビーヌたち」、さらに下記に引用した「よい絵」(1947)、どれも味わい深い、というか不思議な味わいの作品ばかりで、登場する画家たちもみな奇妙な存在感を示してくれる。

  モンマルトルのサン・ヴァンサン街のあるアトリエに、ラフルールという名前の画家が住んでいた。彼は自分の仕事に愛情と熱意と誠実さを抱いていた。三十五歳の年齢に達したとき、彼の絵は極めて豊かで、敏感で、新鮮で、実質的なものになったので、文字どおり栄養物にふさわしくなった。それも単に精神にとってばかりでなく、肉体の栄養物になったのである。
(「よい絵」冒頭、中村真一郎訳)


「よい絵」に登場する画家も、モンマルトルに住んでいる。
いつもと同じような設定である。
いつもと違うのは、彼が描く作品は後に"栄養絵画"と呼ばれるようになる代物であり、さらにパリで一世を風靡することになる"有効芸術"運動の先駆けとして位置付けられていくという点を指摘しておけばいいだろうか。



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